政治そのほか速
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市によると今年度、ガールズ競輪を開催してファンを増やす一方、場外車券売場の拡大や経費削減に力を入れた結果、歳入見込みは還付金を含めて約110億円、歳出見込みは約108億円となり、差し引き約2億円の黒字予想となった(1月末現在)。
また市は、運営を委託する民間の「日本写真判定」(東京)との契約を2024年度まで延長する方針も明らかにした。新年度特別会計予算案に24年度までの債務負担行為として30億6180万円を盛り込んだ。
市は、同社とともに施設改修にも取り組む方針で、新年度からバンク補修、17年度からはメインスタンドの耐震化を進める予定という。
松阪競輪場は売上高の減少に伴い、市議会で存廃が議論された後、13年10月から同社に運営を委託。赤字が出れば同社が補填(ほてん)し、黒字の場合は市と同社で利益を折半する取り決めになっている。
中部経済連合会の三田敏雄会長が昨年11月、ベトナム航空本社を訪問し、中部空港への定期便を増やすよう要請していた。ベトナム航空は、日本政府の訪日ビザ(査証)の発給要件の緩和や円安などで訪日客が増え、昨年のホーチミン線の利用者数が前年比で2割増加したことなども踏まえて判断した。
捜査関係者によると、内間容疑者は1月31日昼頃、同市内の知人宅で女児の首を絞め、殺害した疑いが持たれている。知人は当時、不在だった。
内間容疑者は「女児を知人宅まで連れ出し、首を絞めて殺害した。発覚を恐れて遺体を隠した」と供述。県警は、内間容疑者がひもで首を絞めて殺害した可能性があるとみている。
4月2日の高野山の開創1200年記念大法会初日まで、残り50日となった。期間中は30万人以上の参拝者が見込まれ、混雑が予想される高野山周辺では道路や駐車場の工事が急ピッチで進んでいる。期間中は電車や路線バスの増発が予定されており、高野町は公共交通機関の利用など渋滞緩和への協力を呼びかけている。(上田貴夫)
■道路新設
高野山真言宗・総本山金剛峯寺によると、大法会が営まれる4月2日~5月21日の50日間で、多い日には1日1万人を超える人出を見込んでいる。高野町の推計では、高野山には多い時で1日あたり約5000台の車やバスが入山しており、大法会の期間中も多くの車両で混み合いそうだ。
最も渋滞しやすいのが、大門から奥之院までを結ぶ国道480号と371号だ。
大法会をにらんだ町の要請を受け、県は2009年度から約70億円をかけて南側を並走する「高野山道路」(仮称、約4・3キロ)の敷設を進め、早ければ2月中にも完成する見込み。
かつらぎ町方面から山内に至る480号については、高野町花坂から大門に至る4か所で、観光バスのすれ違いが難しかった狭い部分などを約40億円を投じて2車線に拡幅しており、3月に完工する予定。町も歩行者の安全確保のため、山内の町道に歩道を新設している。
■駐車場1200台分
町は、高野山の入り口にあたる大門近くで乗用車114台、観光バス37台分の駐車場を整備中だ。高野山高校や高野山大学の敷地なども混雑時に臨時開放される。これらを合わせると、山内の駐車場は約10か所、車だけで一度に約1200台が駐車できることになり、期間中も対応できると見込んでいる。
町建設課や金剛峯寺の担当者は「道路事情の改善で駐車場の回転もよくなれば、期間中も大きな問題は起きないはず」としている。
■パーク&ライド
南海りんかんバス(橋本市)によると、盆やゴールデンウィークには、中心部にあたる千手院橋を中心に渋滞が発生。路線バスが高野山駅前から奥の院前までの約5キロ区間を運行するのに普段の2~3倍の40~60分かかるという。
町などは、乗用車を、駐車場に止めた上でバスに乗り換えてもらう「パーク&ライド」を推奨する。同社は、期間限定でマイカー客向けの1日フリー乗車券(大人500円)を販売し、臨時便も増発する予定だ。
また、南海電鉄も期間中、最寄りの高野線極楽橋駅までの普通や特急を増発。極楽橋駅から高野山駅までを結ぶケーブルカーについても臨時便を運行する。
◇「杉本ばら園」園主 杉本正樹さん 39
明るいピンクやアンズ色の花びらが、幾重にもぎゅっと詰まっている。花形は丸みを帯び、香りは甘くて強い。
「究極のバラ」ともたたえられるイングリッシュローズ。「存在感があるでしょう」。竜王町山之上の「杉本ばら園」2代目園主は、誇らしげに笑った。英国の育種会社「デビッド・オースチン・ロージズ」が生んだ希少品種。日本で栽培ライセンスを持つ生産者は、2人しかいない。
田園に立ち並ぶガラスの温室で、30種を超える切り花用のバラを手がける。室内には、暖房と除湿用の機器やパイプが配置されている。
「バラほどぜいたくで職人泣かせな花はないですから」。室温は二十数度、湿度は70%程度に保つ。そうでないと、発育不良に直結する。水やりには、地下130メートルからくみ上げた質の安定した水を使う。見回りは1時間置き。「手をかけるからこそ高級感が出る。それが面白さです」
目指すのは、花、葉、茎のバランスが取れた「三位一体」のバラ。一輪挿しでも映え、全国の品評会で何度も最優秀賞に輝いている。
◇自信を持って進めよう
温室は幼い頃の遊び場で、バラとともに育った。大学は夜間の学部に入り、昼間は園内で父重幸さん(68)の仕事を手伝った。卒業後は、迷うことなく職業として選んだ。
イングリッシュローズの栽培を始めたのは2011年。行き届いた品質管理がロージズ社の目に留まり、ライセンス契約を持ちかけられて応じた。温室に日照不足を補う照明まで入れ、丹精込めて咲かせた。だが、卸先である京都の市場では、なじみのない花だとして敬遠された。
12年に父の後を継いだ。翌13年、取引の場を東京に移した。「これで駄目なら栽培から手を引く」と覚悟を決めた。市場に花を飾り、生花店にもバランスの良さやボリューム感を確かめてもらった。
次第に専門誌に取り上げられ、注文や同業者の視察依頼が増えていった。「ただ卸すのではなく、自分で作った商品を自信を持って薦めていこう」。希少品種との出会いが新たな道を示してくれた。
バラの魅力を多くの人に伝えたい。ばら園の見学者に対し、「ざっく薔薇(ばら)んトーク」の場を設けたのは、そんな思いからだ。「クレオパトラもバラを浮かべた風呂に入ってたんですよ」といった調子で、効用や歴史を語って聞かせる。
業界は近年、2月14日に男性から女性に花を贈る「フラワーバレンタイン」の普及に力を入れている。自身も一昨年、バラの花束を手に、妻の昌子さん(33)にプロポーズした。差し出したのはもちろん、イングリッシュローズだ。「花束で滋賀を愛妻県ナンバーワンに」と願い、この時期の出荷量を増やしつつある。
一方で、こんな理想もある。「何かの節目だけでなく、日頃から気軽に花を飾ったり贈ったりする習慣を根付かせたいんですよね」。花の話になると、少年のように瞳が輝く。(小野圭二郎)
◇杉本ばら園(0748・57・0451)は1971年創業。栽培面積は約5000平方メートルで、年間約40万本を出荷している。「日本ばら切花品評会」で99年に内閣総理大臣賞、2003、05、10年に農林水産大臣賞を受け、皇室にバラを献上した。