政治そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
◇高取・長円禅寺 子規の子孫講演
釈迦の誕生日とされる8日、県内の寺社では、お祝いの法要「花まつり」が営まれた。
高取町出身の俳人・阿波野青畝(せいほ)の墓や句碑がある同町の長円禅寺では、法要の後、俳人・正岡子規の子孫、明さんが講演した。
明さんは、子規が奈良市の東大寺近くにあった旅館に泊まって柿を食べていた際、鐘の音を聞いたことが、代表句「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」につながったとの説を披露した。
さらに寝たきりになっても創作を続けた晩年を紹介し、「子規は『病気を楽しむ境地にならなければ病人ではない』と言うほどのプラス思考だった。この明るさを浸透させて、元気に人生を送ってほしい」と呼びかけた。
明さんの妻で、ソプラノ歌手の祐子さんによるコンサートもあり、本堂に響く高らかな歌声に、約110人の参拝者が聞き入った。
柳塘(りゅうとう)正勝住職は「お釈迦さまの誕生日を華やかに祝えてよかった」と話した。
奈良市の東大寺や興福寺などでも、釈迦の誕生仏に甘茶をかけたり、法要を行ったりして、その遺徳をたたえた。
◇木戸、板垣ら 国家の形語らう
明治時代初頭、近代国家への道筋をつける「大阪会議」が行われたことで知られる大阪市中央区の老舗料亭「花外楼(かがいろう)」の本店が10日、ビルの改築を終え、約4年ぶりに営業を再開する。
江戸・天保年間の1830年に料理旅館「加賀伊(かがい)」として創業。75年(明治8年)、政権を担う大久保利通と、反発して政府を去った木戸孝允、板垣退助らが伊藤博文の仲介で集まり、立憲制への移行や三権分立の採用などで合意した。この会合はのちに大阪会議と呼ばれ、成功を喜んだ木戸が店の名付け親になった。
その経緯から「難題がまとまる」と政財界の要人らに愛された。元首相の吉田茂が来店して書を残し、パナソニック創業者の松下幸之助も訪れたという。
1964年に建てた自社ビルが老朽化し、2011年8月から休業。新店舗は改築したビル(9階建て)の1~2階に完成した。
玄関前には、「大阪会議開催の地」と記した大阪市建立の石碑を再び設置。木戸が揮毫(きごう)した「花外楼」の書も店内に飾る。水都・大阪の景色を楽しめるよう、土佐堀川に面した北側をガラス張りにした。
5代目女将(おかみ)の徳光正子さんは「創業の地で新たな一歩を踏み出すことができ、感慨深い。大阪の文化と伝統を引き継ぐ店を長く守っていきたい」と話す。10日はすでに予約でいっぱいという。
◇岩美舞台アニメ ファン100人撮影楽しむ
若い女性を中心に人気を集めるアニメ「Free!」の舞台のモデルになったとされる岩美町で4日、作中のワンシーンを再現するイベントがあった。県立岩美高校(浦富)の桜の花びらを浮かべた屋外プールで、県内外から訪れた約100人のファンが思い思いに記念撮影、アニメの世界に浸った。
「Free!」は、2013年7月に放送が始まった、水泳部の男子高校生の挑戦と友情を描いた人気アニメ。作中の駅や海水浴場など、同町の風景を参考にしたとされる場面が登場することから、ファンが訪れるようになった。
桜の花びらが浮かんだプールは、昨年放送分の最終回で登場する。アニメ同様、プールから桜並木が見える同校に協力を依頼、ファンの要望に応え、岩美町観光協会のメンバーらが町内で花びらをかき集めプールに浮かべた。
コスプレしたファンらでにぎわい、中には桜の花びらを持参する人も。プールを背景にポーズをとったり、登場人物のフィギュアをプールサイドに並べたりして写真撮影を楽しんでいた。
大阪府高槻市の主婦河内祐梨さん(30)は「名シーンが再現され感激。町を挙げての協力でイベントを開催してもらいありがたい」と喜んでいた。
同協会の田中泰子さん(30)は「想像以上にファンに喜んでもらえた。『Free!』以外でも、町を訪れてもらえるきっかけづくりをしていきたい」と話していた。
松山市中心部で開催中の「松山春まつり お城まつり」の恒例行事「野球拳全国大会」が4日、同市堀之内の市民会館で行われた。思い思いの衣装に身を包んだ参加者が、おはやしに合わせて軽快に踊り、じゃんけん勝負を楽しんだ。
職場の同僚や友人同士らでつくる50チームが参加。はっぴを羽織ったり、タヌキの着ぐるみを着たりした参加者は、三味線や太鼓の演奏に合わせて、野球のしぐさを模した振り付けで踊った。「アウト、セーフ、よよいのよい」のかけ声でじゃんけんをし、勝敗が決まる度に会場からは拍手が湧き起こった。
初めて出場したという砥部町高尾田の山下澄子さん(56)は「ぶっつけ本番だったけど、1勝できた。素人でも気軽に楽しめて最高」と喜んでいた。
松山春まつり最終日の5日は午前11時10分から千舟町通りで「野球拳おどり」が披露されるほか、午前11時30分からは、「大名・武者行列」が松山城ロープウェー乗り場前から千舟町通りまで練り歩く。
◇参拝者ら 「三鈷杵」の輝きに感動
50日間に及ぶ開創1200年記念大法会が行われている高野山(高野町)は4日、期間中初の週末を迎え、境内は大勢の参拝者や観光客で混み合った。人々は、聖域の壇上伽藍(がらん)や奥之院を巡ったり、周辺の施設を散策したりして、山に修行道場を開いた弘法大師・空海の足跡をたどった。(今村真樹)
高野山真言宗・総本山金剛峯寺によると、この日の参拝者は約1万人と、平年のほぼ倍の人出だった。
壇上伽藍にある金堂では、金剛峯寺の本尊・薬師如来像が初めて開帳されており、一目見ようと入り口に人だかりができていた。兵庫県明石市の中島美佐子さん(76)は「柔和な顔立ちで、高野山のイメージにぴったりのお像。見られて幸せ」と笑顔を見せた。東京都江戸川区から来た会社員土橋和江さん(53)は「すごく大きな像でびっくりした。見ていると、心が洗われる気がした」と話していた。
空海ゆかりの「三大秘宝」や鎌倉時代の仏師・運慶が作った「八大童子立像」(国宝)などを特別公開する高野山霊宝館には、大法会が始まった2日から4日までに昨年の10倍以上の約3600人が足を運んだ。大法会に合わせて初めて訪れた宇都宮市のパート従業員小野田早苗さん(45)は、空海が中国・唐から投げて高野山まで届いたとの伝説がある法具「飛行三鈷杵(ひぎょうさんこしょ)」(重文)が印象に残ったという。小野田さんは「三鈷杵は1200年前のものと思えないほど光り輝いていた。後世の僧侶が大事に守ってきたのでしょうね」と感動した様子だった。
期間中は、高野山真言宗と交流のある他の宗派も法会を営む。この日は、曹洞宗大本山の永平寺(福井県永平寺町)などから僧侶ら約100人が訪れ、午後2時から金堂で読経した。丸子孝法・副監院は「宗派は違うが、みほとけの心を伝える点は同じ。(空海が)仏教を広めた功績をたたえ、手を合わせた」と話した。