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土星の月「エンセラダス」の地下には、生物を育むのに適した温度の熱水があることを、米航空宇宙局(NASA)などの土星探査機カッシーニの探査で確認したと、日米欧の研究チームが発表した。
論文が12日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載される。
生物に必要な有機物も確認されており、日本から東京大など3大学1機関が参加する研究チームは「生命が誕生したころの地球に近い環境がある」と指摘、専門家は「地球外生命の探査に弾みがつく」と期待している。
地球以外の天体で、生物誕生に必要な水、栄養、高温(エネルギー)の3条件がそろっていることが確認されたのは初めて。
研究チームによると、エンセラダスは厚い氷で覆われた直径約500キロ・メートルの天体で、氷の下に巨大な海があり、氷の表面からは、生命の原材料になる有機物を含む海水が噴き出している。「大昔の地球で生命が誕生したのは、海中の熱水が噴き出す場所」とする説があり、ここにも同様の熱水があるか注目されていた。