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  • <関東活断層>「地域評価」に限界 一部は実態解明進む

     <関東活断層>「地域評価」に限界 一部は実態解明進む

     政府の地震調査委員会が24日初めて公表した関東地方の活断層によって起こる地震の「地域評価」は、個別の活断層だけでなく周辺のリスクも数値化することで、地域の防災意識を高めてもらう狙いがある。だが、活断層の評価は難しく、プレート境界で起きる海溝型地震の懸念もある。首都圏では海溝型地震を含むマグニチュード(M)7級の発生確率が30年以内に70%とも予測されており、今回の数字にとらわれない警戒が必要だ。
     
      今回の長期評価では、従来はM7以上の地震を起こす恐れがある活断層としていた対象を、M6.8以上に拡大。評価に2年をかけ、最新の知見で迫った。その結果、首都直下地震を起こす一因に挙げられる「神縄(かんなわ)・国府津(こうづ)−松田断層帯」を周辺も含め三つの断層帯に組み替えるなど、実態解明も進んだ。こうした活断層周辺では震度分布や被害予測の見直しが必要になる。
     
      関東全体で50〜60%とされる30年以内の地震発生確率は「糸魚川(いといがわ)−静岡構造線断層帯」の評価が全体を押し上げており、ここを除く試算では20〜30%になる。区域別では東京23区などのリスクが低く見えるが、沿岸部を含めデータが足りない断層や、長さが短い活断層は評価の対象外で、実際はこれ以外の地震が起きる可能性もある。
     
      活断層は数千〜数万年間隔で動いた跡を地層から読み取るが、削掘調査できる場所は限られ、一部地点の結果で全体を評価せざるを得ない。また、関東の平野部は軟弱な地盤が多く、震源が離れていても安心はできない。自治体や関連機関は、活断層の分析や地震予測には限界があることを前提にした防災対策が求められる。【千葉紀和】
     
      ◇糸静線断層帯、4区間に分け試算
     
      本州を東西に二分する「糸魚川−静岡構造線断層帯(糸静線)」の評価も19年ぶりに見直され、初めて四つに分けた区間ごとの試算が示された。各区間で個別に断層が動いたとしても、M7.4〜7・7の地震が起きるとしている。糸静線はこれまで、地震の最大規模はM8程度、30年以内に同規模の地震が起きる確率は14%とされていたが、全体の大まかの評価しかなかった。
     
      今回の見直しで、140〜150キロとされていた全長は、北部の神城断層、南部の断層群を加えて158キロに延長。地震の最大規模はM8.1と評価された。区間別では長野県松本市に近い中北部区間が、単独で動いてもM7.6、発生確率13〜30%と算出された。神城断層北部では昨年11月にM6.7の地震が起き、46人が負傷したが、この規模の地震は今回の発生確率に含まれていない。一回り小さな地震も考慮した評価手法の確立が今後の課題だ。【千葉紀和】

  • 不明女性か、遺体発見=「埋めた」供述で捜索―出頭の男逮捕・千葉県警

     不明女性か、遺体発見=「埋めた」供述で捜索―出頭の男逮捕・千葉県警

     

      千葉県船橋市の女性(18)が行方不明になり、監禁した疑いで少年らのグループが逮捕された事件で、県警は24日、「(女性を)埋めた」という供述に基づき成田空港近くの同県芝山町の畑を捜索、10〜20代とみられる女性の遺体を発見した。県警は殺人事件として船橋東署に捜査本部を設置、遺体は不明になっている野口愛永さんとみて身元確認を急ぐ。

      グループのうち所在不明だった住所不定、無職井出裕輝容疑者(20)が同日午後、県警鎌ケ谷署に出頭し、県警は監禁容疑で逮捕した。少年少女を含む3人が既に逮捕されており、逮捕者は4人となった。いずれも監禁容疑を認めているという。捜査本部は殺人事件との関連を慎重に調べる。

      逮捕容疑によると、井出容疑者らは19日午後10時半ごろ、千葉市内で野口さんを車の後部座席に引き入れ、約3時間にわたり車内に監禁した疑い。

      捜査関係者によると、県警船橋東署に21日、「野口さんと連絡が取れず、事件に巻き込まれたのではないか」と情報提供があった。調べたところ、野口さんが19日、知り合いとみられる成人と少年の数人のグループに声を掛けられ、グループの車に乗った後、行方不明になっていることが分かった。

      県警は、車に乗っていた鉄筋工の少年(16)=東京都葛飾区=、アルバイトの少女(18)=船橋市=、無職中野翔太容疑者(20)=住所不定=を順次逮捕。このうち一部が、取り調べに「現場付近に埋めた」という趣旨の供述をした。車はレンタカーで、県警は逮捕状を取って所在不明となっていた井出容疑者の行方を追っていた。

  • 居間に灯油まいた跡 神奈川の殺人、放火事件

     居間に灯油まいた跡 神奈川の殺人、放火事件

     

      神奈川県湯河原町の住宅の焼け跡から平井美江さん(66)とみられる女性の遺体が見つかった殺人、放火事件で、遺体が発見された寝室の隣の居間に少量の灯油がまかれた跡があったことが24日、捜査関係者への取材で分かった。

      捜査関係者によると、居間にはストーブが置かれていた。小田原署捜査本部は、何者かが殺害後、ストーブ用の灯油をまいて放火し、現場から立ち去ったとみて、殺人と非現住建造物等放火の疑いで調べている。

      捜査関係者によると、遺体の近くにフライパンが落ちていたことも判明。司法解剖の結果、顔には鈍器で殴られたような痕があり、捜査本部は関連を調べている。

  • 福井県警に男出頭=「原発政策への抗議」と主張―官邸ドローン事件関与か・警視庁

     福井県警に男出頭=「原発政策への抗議」と主張―官邸ドローン事件関与か・警視庁

     

      首相官邸(東京都千代田区)の屋上で小型無人機「ドローン」が見つかった事件で、警視庁公安部は24日、男が同日午後8時すぎ、福井県警小浜署(福井県小浜市)に出頭し、事件への関与をほのめかしていると発表した。捜査関係者によると、男は福井県在住の40代で、「自分が原発を訴えるために総理官邸にドローンを飛ばした」などと話しているという。公安部は同県警に捜査員を派遣。威力業務妨害の疑いで男から事情を聴き、事件に関与したか調べる。

      警視庁公安部には24日午後9時45分ごろ、男が出頭してきたとの連絡が福井県警から警察庁を通じてあった。捜査関係者によると、男は「自分が関与した」との趣旨の説明をしているという。公安部はドローンを飛行させた経緯や機体を改造した状況などについて話を聴き、裏付け捜査を進める。

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