1年でもっとも引っ越しが多い季節といえば3月ですが、その前月である2月は、物件検索など引っ越しに向けた下準備に取り掛かる人も多いでしょう。引っ越しとひとくちに言っても色々ですが、ここでは「同棲」に的を絞り、引っ越し前にやっておくべきことを考えたいと思います。「引っ越しの費用は家賃の6倍を目安に」
いきなりお金の話題で恐縮ですが、引っ越しにかかる費用は、敷金礼金・引っ越し業者代など諸々ひっくるめて、家賃の半年ぶんかかると言われています。家賃10万円の部屋を借りるなら、60万円用意しておけば多少お釣りがくる計算でしょう。
同棲の場合は、彼氏と折半して30万円という計算になりますね。では、30万円用意すればオッケーなのかというと、答えはノー。もうプラス30万円、つまり合計で60万円用意しておきましょう。彼氏のぶんもあなたが払うという意味ではありません。万が一に備えてのプラス30万円です。「同棲継続が不可能になった時を考えておくべし」
「万が一」の具体的中身ですが、何らかの原因で相手との仲が修復不可能となり、同棲の継続が不可能になった時に使う、次の引っ越し資金です。独り暮らし用の5万円の部屋なら、30万あれば引っ越し可能! 「私たちは絶対に別れないから大丈夫!」と思うかもしれませんね。そりゃ、これから同棲を始めようという時期は、恋愛がもっとも盛り上がっている時期ですから、誰もがそう思うでしょう。
しかし、悲しいかな、初期のラブラブが永遠に続くとは限りません。マンネリ化するだけならまだしも、先に述べた通り、同棲継続が不可能なくらい相手との仲が修復不可能になるケースも、残念ながら存在するのです。そうなった時、「次の引っ越し資金がないため、不本意ながら同棲を続ける」って、なかなかしんどいものですよ。新しい恋を見つけようにも、「別れた元カレと同居中」では、身動きがとれないですし。「次の引っ越し資金は「魔除け」と思って」
「同棲解消を想定しておくだなんて、縁起でもない!」という声が聞こえてきそうですが、どうか落ち着いてください。「魔除け」と解釈すれば納得できるはず! 曇り空の日、荷物になるのを承知のうえで傘を持って家を出ることで、傘が魔除けの役割を果たし、雨に降られず済むのと一緒です。雨程度だと、「魔」というイメージは湧きづらいかもしれませんね。では、喪服を思い浮かべてください。喪服を仕立てておくことで、当分は不幸が起きないという考え方もあります。
極端な言い方かもしれませんが、次の引っ越し資金が貯まるまでは、同棲に踏み切るべきではないと、筆者は考えます。勢いで同棲に踏み切る選択肢が悪いわけではないですが、有事に備え蓄えには余裕を持たせておきましょう。