政治そのほか速
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「仕事で失敗した!」「恋人にフラれた!」「体が思うように動かない!」…などなど。働きマンたちの悩みは尽きない。悩みごとを、あなたならどう解決する? 一番多いのは、友達に相談すること。でもよく考えて欲しい。“類は友を呼ぶ”という言葉の通り、友達もあなたと同じような世界にしか住んでいないことが多い。
女性としての幸せとは?
もしも、経験値を高さに例えるなら、友達とあなたの標高はほぼ同じくらい。つまり、あなたと友達が眺める配下の景色はほぼ同じ。けれどもっと経験値が高い人ならどうだろう。8合目から眺める景色と、山の頂きから眺める景色、また“心境”もまったく違うはず。
人生を山脈に例えると、様々な頂がある。それは富・権力・幸福感・他者からの承認度合いなど。いくつの山に、どのように挑戦するか自由に選択できる。けれど、多くの人は、目の前の山を登ることに必死だ。このルートで本当に合っているのか、今は進むべきか休息を取るべきか…。
人生という険しい山道を進むのに、ガイドがいれば心強い。そのガイドとして、とても頼りになる『マンガでわかる 新訳 道は開ける』(D・カーネギー:原著、田内志文:訳、浅野なお:マンガ/KADOKAWA 角川書店)を紹介しよう。
原著者のデール・カーネギーとは、今から約120年前にアメリカで生まれた。彼は貧しい農家の出身だが、セールスマンとして大成功を収める。しかしその後、役者を目指した結果、無一文に。そこで彼が再起をかけたのが、セールスで培った、コミュニケーションスキルを教えるということ。この講座が大ヒットし、またもや富豪の仲間入りを果たした。アップダウンの激しい人生だけでも興味深い。そんな経験をした彼が紡ぎ出したのが、原著の『道は開ける』である。
生きていれば、いいこともあれば、悪いこともある。その思わしくないときをどう過ごすべきか。そのヒントが『道は開ける』には詰め込まれ、1948年に出版されて以来、世界各国で翻訳され、今も読み継がれている。
では、なぜ改めてマンガ版を読む必要があるか。テキストのみの原著に触れるのが好きな人はそうすればいいだろう。だが、現代人は忙しい! 『マンガでわかる 新訳 道は開ける』には、原著のエッセンスを抽出してあるのだ。
そして、本作の最大の特徴は、女性が主人公であること。自己啓発書の多くはどちらかというと男性向け。それが、リアルに働く女性にもしっくりくる内容となっている。…例えば、「媚を売って仕事を取っている」など、陰口をたたかれていたら…。恋人が転勤になったら…? 男性なら悩まないかもしれない数々のストレス。
女性にとって「働くこととは?」「女性としての幸せとは?」。その折り合いの付け方へのアドバイスも描かれていることは、本当に希有な存在!
風雪に耐え読み続けられる名著には、やはり普遍的な価値がある。その価値を改めて見いだした、この新訳版の作者たちは賞賛に値する。もちろん男性が読んでも、幸せな人生を送るガイドとなるはず。
誰にでも当てはまる「行動マニュアル」は存在しない。けれど、この本は困難に遭遇したあらゆる場面で、解決を探る「考え方」を記してあるのだ。ビジネスパーソンである、“今”だけではなく、今後の人生にも役立つ言葉が見つかるだろう。
文=武藤徉子