政治そのほか速
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イヴォーク・プレステージの1790kgという車両重量は、レンジローバー・スポーツHSEの2250kgと比べると460kgも軽くボディサイズもひと回り小さいですから、当然ながら軽快感が際立ち、どんな速度域でも楽に取り回しできるのが印象的です。
ただし、重厚感や乗り味の質感という点では、車両価格で300万円以上の差があるだけあってレンジローバー・スポーツのクオリティにはさすがに及びません。
音や振動面はもちろん、レンジローバー・スポーツでは雪を踏んで走っていることさえあまり感じさせない滑らかな乗り心地とは違い、車内は良い意味でカジュアルな雰囲気に包まれています。
レンジローバー・スポーツはエササスペンションで、初期入力は意外と硬めに感じられるもののフラットな姿勢を保ちますし、大入力時やコーナリング時でも足まわりには十分な余裕が感じられます。
それでも試乗車のイヴォークには、オプションの「アダプティブ・ダイナミクス」が搭載されていて、減衰力を最適に制御するだけあっていつまでも無粋な揺れに見舞われることはほとんどありません。
雪が溶け出した半分ドライ路面のような状態から圧雪路まで多様な路面状態でしたが、「テレイン・レスポンス」をオンロードにしていてもほとんど滑る気配はなく、特設コースでもオンロードでクリアできてしまうほど。
「砂・砂利・雪」モードにすると、駆動力が抑制されるのは分かりますが、今回の試乗コースや路面状態ではほとんど出番は感じさせませんでした。
しかも今回は、スタッドレスタイヤよりも若干滑りやすいと注意があったウインタータイヤ(ピレリ・スコーピオン・ウィンター 225/65R17)を履いていましたが、スリップする様子はほとんどなく、ETC(4輪電子制御トラクション・コントロール)をオフにすれば多少滑るかなという程度なので、同タイヤの雪上トラクションも予想よりも確保されている印象でしたが、これがETCによる恩恵なのかまでは分かりませんでしたが、これにスタッドレスを組み合わせればより安心感が高まるのは間違いなさそうです。
デザインコンシャスなイヴォークは、ボディサイズの割に後席や荷室が若干狭く感じますが、5ドアなら実用性も確保されていますし、ディンクスや小さな子どもがいるファミリーでも日常使いならそれほど不満を抱かずにすむはず。
都市部でオシャレに乗るのもいいですが、ウインタースポーツの相棒としても一級品なだけにこうした場所で乗らないともったいない! とレンジローバー・スポーツとともに思わせてくれた1日でした。…