男子シングルス３回戦、錦織圭のサーブ＝１６日、米カリフォルニア州インディアンウェルズ（ＥＰＡ＝時事）

　 　最後は強烈なフォアを決め、２時間１５分の熱戦を制した錦織。第１セットを失う展開にも慌てることなく、地力の差を見せつけた。
　　第１セットは左利きのベルダスコのスピンの利いたショットにてこずり、タイブレークで落とした。だが、第２セットに入ると、ベースラインより前に入って打つ攻撃的なスタイルに変えた。これが奏功し、第２ゲームで初めてブレークし、第４ゲームも破って５ゲーム連取。完全に流れを引き寄せ、動きの落ちた相手を揺さぶってポイントを重ねた。
　　第１サーブの確率がなかなか上がらなかったが、それでも一度もブレークされずに押し切った。肝心なポイントでの勝負強さは抜群だった。
　　ベルダスコには過去２戦２敗だったが、２０１２年が最後の対戦。やや苦戦はしたが、世界ランキング５位として、力量通りの結果を出した。「勝てない選手だと感じていた。そういう相手に自分が成長して勝つのは楽しい」。昨年まで２年続けて３回戦で敗れていた大会で初めての１６強進出。今後の戦いに弾みがついた。（インディアンウェルズ時事）