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11日に行われたブンデスリーガ第28節で、自動降格圏の17位に沈んでいたパーダーボルンが、7試合ぶりとなる得点を決め、アウクスブルクに2-1の勝利。勝ち点3も手にし、順位を1つ上げることに成功した。そんな歓喜に沸く同クラブが今、別の話題で大衆紙『ビルト』など複数ドイツメディアに取り上げられている。
13日午前、パーダーボルンはフェイスブックのクラブ公式ページに、とある動画を掲載。黒い服装で覆面をかぶった3人組の男が12日から13日にかけての深夜、同クラブのホームスタジアム『ベントラー・アレーナ』に侵入する様子が防犯カメラによって撮影されており、犯人たちはたった2分の間にアンドレ・ブライテンライター監督が普段愛用しているソファーを持ち去ってしまった。
そして同クラブはこの映像を公開するとともに、「警察に通報し、捜査を開始してもらう予定」とフェイスブック上で発表した。
しかし、これは通常より約2週間遅れの“エイプリル・フール”。
つまり3人の泥棒はクラブの従業員で、全てが完全なる自作自演。管轄するビーレフェルト警察署もドイツメディアからの質問に対し「被害届は何も来ていない」と話しているそうだ。
念のためパーダーボルンも周囲に迷惑をかけないよう、1週間前に同警察署へ「スタジアム周辺で撮影をする」と連絡を入れたようだが、ビーレフェルト警察の広報担当ミヒャエル・ビーアマン氏いわく、「詳しい内容は教えてもらえなかった」という。
ただし、普段はバイエルンやドルトムント、シャルケなどのビッグクラブに注目が集まる中で、この話題作りは一定の成果を上げた。たった半日足らずで動画は9万回以上再生され、クラブ史上初のブンデスリーガを戦っているドイツ中西部の小クラブは一躍“時のクラブ”となっている。
ちなみにベントラー・アレーナは昨年10月に本物の空き巣被害に遭っており、今回の自虐ネタについて『ビルト』は「これが残留争いの手助けになるかどうかは疑問だが…」と記している。