政治そのほか速
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「命って何か、言えますか?簡単には言えないけど、強くもあり、弱くもある美しい輝きだと思います」
仙台湾から内陸部に入った宮城県東松島市立鳴瀬未来中学校。2月中旬、3年の「命の授業」が行われ、高橋佑麻君(15)が一言一言かみしめるように作文を読み上げた。東日本大震災で母の美千代さん(当時42歳)、姉の颯希(さつき)さん(同16歳)を亡くし、その思いを込めた。
未来中は震災2年後の2013年春、津波で校舎が全壊した鳴瀬第二中と、内陸部の鳴瀬第一中が統合した。生徒224人のうち、高橋君を含め、5人が震災で親やきょうだいを亡くし、50人以上が自宅を失った。さまざまなストレスを抱え、生徒の無気力が目立っていた。
震災と向き合い、心の内面を表に出すことで前を向くきっかけを作れないか。そんな思いで生徒指導担当の制野俊弘教諭(49)が昨年6月、3年のクラスで始めたのが命の授業だった。これまで7回の授業では、生徒が震災の体験を作文にして発表。クラスで感想を語り合いながら、一人一人が震災や命に対する思いを問い直してきた。
高橋君はそれまで「気を使わせたくない」と、震災体験を友人にも詳しく話していなかった。
震災時は小学5年生。500人以上の死者・行方不明者が出た野蒜(のびる)地区に住んでいた。小学校から帰宅し、津波に遭った。真っ黒い水が家の窓ガラスを突き破り、流れ込んだ。浮き上がった家具に阻まれ、美千代さんは身動きできず、颯希さんが家具を両手で動かそうとしていた。親類に救出された高橋君が2人を見たのはそれが最後だった。
最初の命の授業では作文を書ききれず、リポート用紙を自宅に持ち帰った。母と姉を救えなかった自責の思いを抱え、「足が動かない。そんな表現をよく聞くが、それが本当だと初めて知った。何もできなかったことを今も後悔している」と泣きながらつづった。そして、1枚半の作文を初めて書き上げた時、「少し気持ちが楽になっていくのを感じた」という。
高橋君は母と姉を思い出して落ち込む自分を「弱い人間」だと思っていたが、作文を読んだ級友らから「学校では悲しいそぶりを見せず、強い」と励まされた。「母と姉のためにも一生懸命生きたい。命とは何かを考え続けながら、自分なりに震災の体験を発信していきたい」と思うようになった。
「自分の弱さを自覚し、さらけ出せたのは彼の強さでもある」と制野教諭。一方で、今も作文を一文字も書けない生徒もいる。「時間がかかっても少しずつ思いを出し合い、つらさや苦しみを分かち合えるようになってほしい」と願う。
東松島市 人口約4万人。東日本大震災で全世帯の4分の3にあたる約1万1000戸が全半壊し、死者・行方不明者は1134人。仮設住宅の入居者は約2400人。小学校9校、中学校3校、高校2校がある。
女性警察官の歴史を紹介する特別展「警視庁の女性たち」が10日、東京都中央区京橋の警察博物館で始まった。
1946年に同庁が全国に先駆けて採用を始めた女性警察官のパネルや制服、制帽など計約70点を展示。この日の開場式でテープカットを行った保浦房子さん(90)は第1期生で、「盗品が転売されていないか確認するため、朝から晩まで質屋を回ったことを思い出した。後輩たちも元気で頑張ってほしい」と話した。
入場無料。5月6日まで(5月4日を除く月曜休館)。
[写真]アップルは9日、アップルウオッチを発表した。4月24日から日本や米国、中国など9カ国・地域で発売する。(ロイター/アフロ)
アップルは9日、米サンフランシスコでイベントを開催し、腕時計型端末「アップルウォッチ」を発表した。4月24日から日本や米国など9カ国・地域で発売する。最新のテクノロジーを搭載し、ウェアブルデジタル端末として「時計の未来像を示した」との声もあるアップルウォッチ。「時刻を刻む」という時計の本来の機能性や、そのファッション性については、どのような見方があるのか。時計専門誌で時計記事を担当、時計学校を修了した経歴をもつ篠田哲生氏に寄稿してもらった。
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ウェアブルデジタル端末である「アップルウォッチ」の発売が、4月24日に決定した。スマートウォッチの決定版とも言われるこの製品が発表されて以降、多くのメディアで「時計の未来像」が語られ、機械式時計の売れ行きに陰りが出るのでは?と予想する論調もあった。
パリの老舗高級百貨店ララリー・ラファイエットでは、アップルウォッチ用の展示スペースが用意され、日本でも伊勢丹での販売が決定。ファッション業界との連帯も進んでおり、コレット(パリ)、ドーバーストリートマーケット ギンザ(東京)、マックスフィールド(ロサンゼルス)など、世界のファッション系セレクトショップでも販売されるそうだ。
ケースやブレスレットの質感が非常に優れているため、高級時計も外装クオリティをもっと上げなければいけないだろうと見る時計ジャーナリストもいる。
今までのアップル製品の人気を考えれば、アップルウォッチが大ヒットすることは間違いないだろう。しかしそれに対する時計メーカーの視線は、驚くほど冷やかである。
そもそも携帯電話が行きわたった瞬間から、腕時計は実用品では無くなった。それでも尚、腕時計が消滅せず、むしろますます売れるようになったのは、嗜好品としての価値やファッションアクセサリーとしての楽しみ方が浸透したから。実用性よりも嗜好性を追求するようになった時計メーカーにとって、行き過ぎた便利さは評価に値するものではないのである。
アップルウォッチのファッション性
デザインに関してはマーク・ニューソンが関わっているため、評判は悪くない。しかしアップルウォッチの容姿は、彼がデザインを担当している時計ブランド「アイクポッド」の「マナティー」にそっくりなので、手放しで褒める人は少ないようだ。
ウェアラブルなガジェットをファッションとして売り出すというのも、見慣れた風景だ。時計業界ではすでに30年前に、スイスのカジュアルウォッチ「スウォッチ」と日本のタフウォッチ「G-SHOCK」をファッション化させて売り込むことに成功している。両者とも時刻を知るという行為ではなく、その時計を着けること自体に価値があるというライフスタイルを認知させ、社会現象にまでなっている。
さらに時計メーカーからすると、デジタルウォッチ全般に対する評価が、そもそもそれほど高くない(時計ではなくガジェット扱い)ので、「アップルウォッチ、なにするものぞ」という姿勢なのである。
時計としての課題
しかし、何よりも時計メーカーがアップルウォッチを評価しない理由は、バッテリー容量に関する問題だ。アップルでは公式にバッテリーが18時間しかもたないことを発表している。通話などもっと積極的に使えば、それ以下と言う事になる。わずか1日さえもバッテリーが持たず、頻繁な充電が必要となるモノを、“Watch”と呼んでいいのだろうか?
時計とは
そもそも時計の歴史は、駆動力を持続させるための苦労の連続だった。機械式時計の場合は、限りあるスペースに、なるべく大きくて強いゼンマイを収めることで持続時間を伸ばし、安定したトルクを長時間続けることで高精度を実現した。電気仕掛けのクオーツウォッチの場合は、省エネ回路や効率的な太陽発電システムを研究開発することで、小さな時計に中に様々な機能を組み込んできたという歴史がある。
いくら精密に作られた腕時計も、長時間動き続けなければ存在意義はない。つまり頻繁に充電すればいいだろうと考えるアップルウォッチは、時計メーカーの考え方とは正反対にあるのだ。
アップルウォッチが「時計」に与えるインパクト
しかしながら、米国の市場調査会社、Strategy Analyticsが予想した“1540万個”というアップルウォッチの年間出荷台数に対しては、時計メーカーもインパクトを持って受け止めているのも事実である。
既に嗜好品としての腕時計を楽しんでいる人の場合は、左腕はお気に入りのモデルで埋まっているのでさほど影響はないだろう。しかしこれまで腕時計に興味がなかった人々がアップルウォッチを手にする可能性は高い。そこでスマートフォンをごそごそと鞄から引っ張り出さなくても、手首の上にある機械で現在時刻がわかるという新しい経験をすることになる。つまり腕時計の便利さを知ることで、より本格的な腕時計へと興味を広げてもらう事を期待しているようだ。
さらにアップルウォッチの登場によって、デジタル技術と腕時計の融合が進むとみている人も少なくない。スイス時計ブランド「フレデリック・コンスタント」のCOOアレッタ・スタース・バックスは、「スイスで作られるクオーツウォッチの30~50%は、数年後にはデジタルデバイスと連動するだろう」と語っている。
事実、アップルウォッチとは異なる方式のスマートウォッチは、既にいくつか発売されている。
先述のフレデリック・コンスタントからは、クラシックデザインのドレスウォッチの内部に活動量計センサーを搭載し、スマートフォン側で情報を読み取るモデルが発表された。このセンサーは超省電力のため充電は不要である。モンブランからは、時計のストラップにデジタルデバイスを取り付けてスマートフォンと連動させる「e-ストラップ」が登場。カシオでは数年前から、スマートフォン側で時刻修正やアラーム設定を行う時計を作っている。さらに日本のインディペンデント系時計ブランド「ヴェルト」では、一つのケースの中にクオーツウォッチとデジタル表示を同居させ、スマートフォンから送られるメタ情報(情報に関する情報)を表示できるようにしている。
しかしいずれの技術も、「時計機能」を自立させた上で、付加機能としてスマートフォンと連動し、利便性を高めるという方式を取っている。それは頻繁に充電を必要とし、電池切れで現在時刻が確認できなくなる恐れがあるアップルウォッチ(と、それに類似するスマートウォッチ全般)は、長時間正確な時刻を示すという時計進化の道の上には存在していないという証明でもある。
早晩、アップルウォッチはバッテリー問題にぶつかると私は見ている。ここが改善されるかどうかで、“腕時計村”に迎え入れられるかが決まるに違いない。
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篠田哲生(しのだ てつお)
時計専門誌、ファッション誌、ライフスタイル誌、新聞など幅広い媒体で、時計記事を担当。毎年数回のスイス取材を行い、時計学校を修了した経歴をもつ。
本記事は「THE PAGE」から提供を受けております。
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パナソニックは11日、傘下の三洋電機の子会社「三洋テクノソリューションズ鳥取」(鳥取市)の全株式を投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(東京)に3月末に売却すると発表した。
三洋は2009年のパナソニック傘下入り以降、事業の縮小が進み、三洋テクノが最後の直轄事業だった。今回の売却で三洋の事業整理に区切りがつき、多くのヒット商品を生んだ三洋は事実上、消滅する。
売却額は明らかにしていない。三洋テクノは1966年に三洋が設立した家電製造子会社が前身で、二つ折りの携帯電話が全盛だった03年にストレートタイプの「インフォバー」を製造したほか、10年にはコメでパンを作れるパン焼き器「ゴパン」などのヒット商品を手がけた。
パナソニックは売却理由について「三洋テクノの技術を生かすには独立したパートナーのもとで運営するのが望ましい」としている。従業員約220人の雇用は維持される見通しだ。
パナソニックは経営危機に陥った三洋電機に対し、09年に株式の50%超を取得し、11年に完全子会社化した。総投資額は約8000億円に上った。
最盛期に売上高が約2・5兆円あった三洋の事業のうち、太陽光パネルや蓄電池などを吸収してパナソニックブランドに統一する一方、白物家電やデジタルカメラなどの重複事業や資産の売却を進めた。今年2月には大阪府守口市の三洋本社ビルを同市に譲渡した。
09年当時に約8万6000人いた三洋社員も早期退職などで約7000人に減っており、今年4月に全員がパナソニックに転籍する予定だ。
三洋電機は当面、法人格が残り、製品のアフターサービスなどを続ける。
(升田祥太朗)
SBCメディカルグループはこのほど、湘南美容外科クリニックをはじめとする各クリニックのリクルーティングにおいて”美意識の高さ”を選考基準とした「ビューティー採用」の開始を発表した。
「ビューティ採用」を実施(画像はイメージ)
2日間の「ビューティー合宿」も
同制度は、「美しさ」を競うのではなく、美容整形に携わる上で重要な「美への意識」を問う採用。美に対するトレーニングや美を高める機会を提供しつつ、美に関わることを自身の仕事としていきたいかを判断する機会となることを目指している。
コースはこれまでの人生で取り組んできた美容(ヘアメイクやファッションなど)への取り組みをアピールする「美容マニアコース」、美に対して感じているコンプレックス(体型・体毛・顔など)をアピールする「美コンプレックスコース」、体験した美容整形への取り組みをアピールする「美容体験者コース」など。
選考では、本エントリー後に2日間の「ビューティー合宿」を実施。笑顔のレッスンやヘアメイク講座、脱毛ロープレ大会などを行う。合宿費用は全て同社が負担する。その後タイプ別キャリア面談などを経て、採用合否を決定予定。(※画像は本文とは関係ありません)