政治そのほか速
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環太平洋パートナーシップ協定(TPP)における知的財産条項案の妥結に向け、著作権保護期間が公開や作者の死後から50年後(映画は公開後70年)のものが、アメリカなどに合わせて原則70年後になり、侵害があった場合に第三者でも公訴できるようになる非親告罪化される方向で交渉が進んでいると報じられています。
そんな中、コミックマーケット準備会が「TPP協定交渉について」と題したコメントを公開。特に非親告罪化について、「その状況を大変憂慮しております」としており、慎重な対応を求めています。
現在、日本では著作権侵害について、著者・作者・著作権管理団体といった権利者しか公訴できないものが、非親告罪化された場合、第三者でも公訴できるようになると、二次創作物が権利者の意思に関わらず警察から摘発される可能性が出てきます。
コミケ準備会では、2013年7月の政府TPP対策本部のパブリックコメント募集でも意見を表明。2014年8月の文化審議会・文化政策部会のヒアリングに参加し、提出した資料でもファンアートにおける著作権上の問題について「ある種の合意に基づくエコシステムとして機能」しているとして配慮を求めるとともに。TPPにおける著作権侵害の非親告罪化に触れて、次のように指摘していました。
-同人誌文化を持たない国の基準が適応された結果、この生態系が壊れてしまうのではないかと憂慮。
-長年かけて培われた土壌を損なわないような配慮を。
今回のコミケ準備会のコメントでは、クリエイティブ・コモンズ・ジャパンや一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)などが中心になっているTPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム(thinkTPPIP)が呼びかけを行っている『TPP著作権条項に関する緊急声明』への賛同も表明しています。
thinkTPPIPの緊急声明案では、TPP著作権条項の見直しと交渉の透明化を求める内容になっており、2015年3月10日21時を一次締切として意見や賛同を呼びかけています。賛同はサイトのフォームから送ることも可能です。
TPP協定交渉について(コミックマーケット準備会)
http://www.comiket.co.jp/info-a/C88/C88Notice1.html [リンク]
TPP知財条項への緊急声明案の公開と、ご意見・賛同の呼びかけ(thinkTPPIP)
http://thinktppip.jp/?p=519