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【AFP=時事】南極海(Southern Ocean)でシロナガスクジラの調査を行っていたオーストラリアとニュージーランドの研究チームが、シロナガスクジラたちが一斉に歌い始める瞬間を記録した。このクジラの発する「歌」は、750キロ離れた地点でも検知できたという。
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南極海での6週間にわたる海洋調査を終えて11日に帰港した調査隊の研究者らは、調査期間中にシロナガスクジラが出す低い音(声)に耳を傾け、シロナガスクジラの餌場まで追跡した。
今回の調査で研究チームは、シロナガスクジラ58頭を確認し、4万回を超える声の録音に成功した。これらの調査は、絶滅危惧種のシロナガスクジラの個体数の推計や行動の把握を目的としている。
科学者らによると、調査開始直後は、クジラの声がほとんど聞こえなかったという。豪南極局(Australian Antarctic Division、AAD)のマイク・ダブル(Mike Double)氏は、シロナガスクジラは調査海域内にいたが、声を出さずにじっとしていたようだと説明した。
ニュージーランドの首都ウェリントン(Wellington)でAFPの取材に応じた同氏は、「それ(声)は突然大きくなった。なぜそうなったかはわからない。繁殖期が始まったことに関係があるかもしれないし、採餌活動と関連しているのかもしれない」と語った。
ダブル氏によると、1万5000平方キロメートルの範囲に100頭を超えるシロナガスクジラがいた可能性があるという。その海域に集まった理由は不明だが、研究チームは、餌となるオキアミが「非常に密集した群れ」となっていたことに気付いたという。
調査は「南極ニュージーランド(Antarctica New Zealand)」、ニュージーランド国立水圏大気圏研究所(National Institute of Water and Atmospheric Research、NIWA)と豪南極局との合同で実施された。【翻訳編集】 AFPBB News