政治そのほか速
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「セルフ型」「DIY型」と呼ばれるリサーチサービスが身近になってきました。この新連載では、こうしたサービスを活用するために必要な基礎知識やノウハウを紹介します。
■多様化するリサーチサービスを活用しよう
はじめまして。古波津(こはつ)です。私は日産自動車にてマーケットインテリジェンスの業務を担当し、市場調査によって得られる知見を社内の事業活動に反映する活動や、経営層に対して課題解決のための提案を行ってきました。
「マーケットインテリジェンス」とは「企業の事業戦略・オペレーションの意思決定に直結する市場情報」のこと。消費者動向などの市場環境・競合の動向をリサーチし、その結果をもとに戦略的な事業展開に必要なサジェスチョンを行い、意思決定に反映させることが目的です。その経験を活かして、現在は経営・事業戦略コンサルティングなどを行う株式会社KAIを設立し、マーケティングに関するさまざまな支援を行っています。
この連載では、DIY(Do It Yourself)型と呼ばれるセルフサービスのリサーチの上手な活用法をお伝えしたいと思います。ネットだけでなく、紙で行うアンケートなどでも活用できる基本的なノウハウを中心に紹介するので、ぜひ多くの方に読んでいただければ幸いです。
■マーケティングリサーチはなぜ高い?
「マーケティング」という言葉はファジーに使われていて、広告宣伝や販売促進(最近ではSEOなど)もその中に含められることが多いのですが、「マーケットインテリジェンス」はマーケティングの中でも特に戦略にかかわる部分と言えるでしょう。マーケットインテリジェンスを実践するには、マーケットリサーチが必須であり、自社が展開する事業を取り巻く市場環境を理解したうえで戦略を策定しなければなりません。しかし、実はここに大きな課題が隠れています。
そのひとつがマーケットリサーチサービスの「価格」です。リサーチ会社に依頼すると、1案件あたり数百万円は当たり前、場合によってはもうひと桁変わることもしばしば起こります。こちらの表は、リサーチサービスに含まれる作業をまとめたものです。簡略化してもこれだけの作業に分かれます。現在提供されているリサーチサービスは、これらの作業をどこまで含むかで、料金が大幅に変わってくるのです。
表の右側に示したように、現在では数十万円ほどで利用できるリサーチサービスや、年間数万円程度のアンケートツールがネットで利用できるようになり、選択肢が広がっています。…