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米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」が24日、発売された。通販サイトの予約販売により自宅などへの配送が中心で、直営店での店頭販売はほとんどなく、過去のヒット商品と比べて静かな立ち上がりとなった。ただ、家電量販店では少しでも早く手に入れたいファンが開店前から訪れ、人気の高さを見せつけた。成長が見込まれるウエアラブル(装着型)端末の「切り札」として期待される。(藤原直樹)
【グラフでみる】ウエアラブル端末の世界市場規模推移と予測
家電量販店「ヨドバシカメラマルチメディア梅田」(大阪市北区)では事前予約者の受け渡しに加えて一部で店頭販売もあったため、午前9時半の開店前には十数人の行列ができた。いち早く手に入れた大阪府枚方市の会社員、本田寛さん(35)は「文字盤のタッチパネルは小さいけど使いやすく、着け心地も悪くない。さっそく友人や同僚に自慢したい」と笑顔を見せた。
アップルウオッチはボディーの素材別に3機種計38モデルあり、個性豊かなデザインが特徴。価格は税別でスポーツモデルが4万2800円から、標準モデルは6万6800円からとなっている。
スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」との連携で通話やメール機能のほか、心拍数や歩数なども測定可能。文字盤はタッチパネルになっており、腕時計の竜頭にあたる「デジタルクラウン」を回すことでスクロールやズームもできる。アップルは「従来製品と同様に直感的に操作できる」とする。
発売に際しアップルは「行列をつくらない」方針を打ち出し、予約販売を徹底。昨秋のスマホ「iPhone6」発売時は転売目的とみられる中国人が直営店で大声を出すなどして警察官が駆けつける騒動も起きたが、今回は主要国で同時発売となったため騒動は起きにくいとみられる。
矢野経済研究所によると、ウエアラブル端末の世界の市場規模は2014年が2328万台なのに対し、15年は4・5倍の1億480万台まで拡大すると予測。腕時計型端末の構成比は14年の22%から62%まで増え、「アップルウオッチが市場拡大の起爆剤になる」と分析する。
腕時計型端末はソニーや韓国サムスン電子がそれぞれ製品をすでに発売しており、アップルは大手では後発となる。迎え撃つソニー広報は「腕時計型端末はまだ認知度が低く、市場の広がりに期待したい」とする一方、「連動するスマホのシェアに影響を受けやすい」と、スマホで高いシェアを持つアップルに警戒感も見せる。
ただ、メールや健康機能はソニーも搭載しており、機能的に差別化はできていない。アップルは素材に18金を利用した約200万円の最上級モデルを用意するなど高級腕時計ファンへの訴求も目指すが、当面はブランド力を生かした販売展開になりそうだ。