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東京都心を囲む形で走る首都高速中央環状線が7日、全線開通する。建設が進む3つの環状道路の中で最も内側にある。新宿から
羽田空港の所要時間を40分から20分に縮めるほか、渋滞をやわらげる効果も大きい。最も外側の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)も
今年開通区間が大幅に延びる見通しで、首都圏の国際競争力向上につながる。
http://www.nikkei.com/content/pic/20150307/96958A9E889DEAE6E2EAE2E1E0E2E2E5E2E1E0E2E3E79793E3E2E2E2-DSXKZO8408113007032015EA1002-PB1-5.jpg
7日開通するのは、中央環状線の大橋ジャンクション(JCT)―大井JCTの9.4キロで総事業費は約3100億円。総延長約47キロの環状線
が完成する。都心に用のない車は迂回できるようになり、首都高速道路会社の試算によれば環状線の内側の渋滞は4割減る。
新宿―羽田空港の所要時間が縮まるのを受け、空港へのリムジンバスを運行する東京空港交通(東京・中央)は4月1日、新宿―羽田、
池袋―羽田の2路線のダイヤを改正する。その他の路線も交通状況を見ながら改正を検討、運行間隔の短縮や増便も視野に入れる。
輸送の改善も期待できる。中央環状線より内側の首都高速都心環状線は大型コンテナトラックの通行を規制するが、全国のコンテナ
貨物の取り扱いの4割は東京や横浜など首都圏4港が占める。中央環状線経由でコンテナ車両が主要高速に入れるようになる。横浜港
周辺に倉庫を持つ丸全昭和運輸は「中央環状線などの整備は歓迎」と話す。
3環状道路の最も外側の圏央道も、8日には神奈川県の寒川北インターチェンジ(IC)―海老名JCTが、29日には茨城県と埼玉県を結ぶ
区間が開通する。今年は開通区間が50キロ弱増える見通しで、総延長約300キロの8割が結ばれる。
圏央道沿いは地価が比較的安く、東北や中部などの各ブロックと行き来しやすいため、物流施設の集積が進む。三菱地所などは1月、
大型物流施設を神奈川県の相模原愛川IC周辺に開設。家具大手のニトリホールディングスは18年、埼玉県の幸手ICそばに250億円を
投じて物流センターを完成させる計画だ。
太田昭宏国土交通相は6日の記者会見で、中央環状線の全線開通で「首都圏の国際競争力も高まる」との期待を示した。
ソース(日本経済新聞) http://www.nikkei.com/article/DGXLZO84080320X00C15A3EA1000/