3月10、11日に開催される欧州代表との国際試合(東京ドーム)に出場予定の侍ジャパン選手が16日に沖縄・那覇市内で発表される。
目玉になるはずだった日本ハム・大谷はじめ開幕投手の有力候補たちは辞退必至なだけに苦しい人選になる。
「発表を楽しみにしてください」。関係者はそう言っているが、野手はともかく、投手陣は日本代表にふさわしいメンバーをそろえるのは至難の業だ。
今季開幕の3月27日に向け、12球団監督はチームの最終調整に入るだけに、日本代表どころの話ではないからだ。
侍ジャパン・小久保監督はキャンプ地巡りをして各球団に協力を要請していた。総論では「全面協力」でも各論ではそうはいかないだろう。
今季で契約切れ、進退のかかる監督も少なくないし、主力選手は最終調整を優先させたいところ。日本代表に派遣するのは若手選手中心にならざるをえない。
しかも、同10、11日にはオープン戦が組まれている。注目カードで昨年のリーグ覇者同士の対決となるソフトバンクvs巨人は10日に長崎、
11日はヤフオクドームでのナイターだ。巨人のリーグ4連覇阻止を宣言している球団創設80周年の阪神も、
メジャーリーガー黒田の復帰で24年ぶりリーグ優勝のムードが高まる広島と甲子園で2連戦だ。
こんな好カードがあれば、ファンの関心が侍ジャパンvs欧州代表の試合よりオープン戦に向けられても仕方ない。
しかも、いくら本邦初となる欧州代表との画期的な試合だとアピールしても、実力的に相手は格下。侍ジャパンは負けたら恥になる。“若侍”でちょうどいい相手といえる。
欧州代表のレベルの高さを披露してもらいつつ「野球は世界的なスポーツだ」と2020年東京五輪での野球復活をPRしたい思惑もある。
そう考えれば、若侍ジャパンでちょうどいいのかもしれない。 (江尻良文)
http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20150213/bbl1502130830006-n1.htm