政治そのほか速
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東大阪市議会の自民党系の2会派が2012年度に島根や広島などへ1泊2日で行った行政視察4回に、両会派が雇用する女性事務員を同行させ、費用を市議に支給される旅費で賄っていたことが28日、市議会関係者への取材でわかった。市議は市から電車代などを受け取っていたが、実際には全員が乗用車1台で現地へ行き、浮いた旅費を事務員の宿泊代などに充てていた。2会派とも「旅費の使途としては不適切だった」として、視察費の返還を検討している。
自民党クラブ(3人)と自民党清新会(2人)が市に提出した旅費明細書などによると、2012年4月に松江市と島根県雲南市▽同年7月に長野市と長野県松本市▽13年1月に広島市と広島県尾道市▽同年2月に岐阜県大垣、美濃市−−を訪問。両会派の市議5、6人が参加し、事務員を同行させた。
自民党クラブの浅川健造・前幹事長(72)によると、事務員は両会派が毎月約20万円を政務活動費から支出して雇用。視察先の自治体への連絡やホテルの予約を担当し、帰着後に市議会事務局に提出する報告書も作成させていた。
12年4月の島根県への視察の場合、市議5人と事務員の計6人が参加。松江市役所で学校給食センターの民間委託について説明を受け、翌日は加茂岩倉遺跡のある雲南市役所で文化振興の取り組みについて聞いた。
市議会事務局には、電車を使うとした行程表を事前に提出し、5人分で22万3200円の支給を受けていたが、実際は自民党清新会の木村芳浩幹事長(42)が知人から借りたワンボックスカーで往復。高速料金やガソリン代を除き約10万円が浮いたとみられ、事務員の宿泊代や一行の食事代などに充てたほか、車の持ち主に謝礼を渡したという。
他の3回の視察も同様の方法で1回当たり約10万円を浮かせていたとみられ、浅川氏は「交通の不便な地方都市だし、大量の荷物を持参したので車が便利。事務員は以前から秘書役として同行し、長年の慣例で許容されると思った」と釈明。「会派の慰安旅行との批判を受けかねない」として4回分の視察費約93万円の返還を検討している。
菅納清二・議会事務局長は「結果的に公費が事務員の旅費に充てられていたのなら不適切。一部の職員は同行を知っていたが、会派側には指摘できていなかった」と話している。【新宮達、山口起儀】