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<扁平メダカ>臓器を立体的にする遺伝子を特定

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<扁平メダカ>臓器を立体的にする遺伝子を特定

 <扁平メダカ>臓器を立体的にする遺伝子を特定

 ◇東京医科歯科大など 再生医療への応用期待
 
  突然変異で組織が平らにつぶれた「扁平(へんぺい)メダカ」を使って、立体的な臓器を作るのに必要な遺伝子を特定したと、東京医科歯科大や英バース大などの研究チームが17日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表する。再生医療への応用が期待される成果という。
 
  メダカは受精卵や組織が透明なため臓器の形成過程が観察しやすく、遺伝子に傷を与えたさまざまな変異体が日本で作られている。研究チームは、このうち重力に負けて背骨などが平たくなり、組織の配置もおかしくなったメダカに注目。原因を分析し、臓器などの大きさを制御するたんぱく質「YAP」を作り出す遺伝子に変異が起きていることを突き止めた。
 
  さらに、正常なメダカの受精卵にYAPの働きを妨げる薬を注射したところ、扁平メダカができた。この結果から、チームはYAPを作り出す遺伝子には、細胞間の骨組みを作って臓器の位置を決める働きがあると結論付けた。
 
  清木誠・バース大再生医学研究所室長は「仕組みを解明すれば、ES細胞(胚性幹細胞)やiPS細胞(人工多能性幹細胞)から眼球など複雑な立体構造を持った臓器を作ることに近付ける」と話す。【清水健二】

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