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<安倍首相>「人身売買」発言認める…日米で異なる語感

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<安倍首相>「人身売買」発言認める…日米で異なる語感

 <安倍首相>「人身売買」発言認める…日米で異なる語感

 安倍晋三首相は30日の衆院予算委員会で、従軍慰安婦問題を巡り米紙ワシントン・ポストのインタビューに「人身売買(human trafficking)の犠牲」と発言したことについて「人身売買についての議論も指摘されてきたのは事実だ。その観点から人身売買という言葉を使った」と説明した。記事は英訳で、首相の使った日本語は不明だった。
 
  首相はインタビューで慰安婦問題に言及。「人身売買の犠牲となり、計り知れない苦痛と筆舌に尽くしがたい痛みを経験された方々のことを思うと胸が痛む」と述べた。
 
  「人身売買」との日本語は、民間業者による売買の意味合いが強い。これに対し英語の「トラフィッキング」は強制連行も含む語感がある。旧日本軍などによる強制連行という機微に触れる問題で、国内向けには強制連行を認めず、米国向けにはあいまいにする狙いがあったとみられる。
 
  実際に、記事は「首相が『人身売買』と公に言及したのは初めて」との側近の解説を伝え、前向きなものになっている。4月下旬の訪米を控え、「歴史修正主義者」との批判を払拭(ふっしょく)したいとの政権の思惑もあった可能性がある。
 
  だが、韓国メディアは、首相が旧日本軍の関与などには触れなかったことから、「民間に責任転嫁する発言だ」「謝罪の言葉もない」などと、かえって反発を強めている。【福岡静哉】

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