政治そのほか速
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大阪府教委の陰山英男・教育委員長(57)が13日、今月限りでの辞職を表明した。松井一郎知事から、身を引くよう促され、4月から首長権限を強める新教育委員会制度が始まるのを機に「新しい体制を作るため身を引く」と理由を語った。橋下徹・大阪市長が代表を務める大阪維新の会の教育行政方針に以前から異を唱えており、中原徹・前教育長(44)=12日辞職=のパワーハラスメント(パワハラ)問題で橋下市長らから批判を受けるなど、感情的な対立も影響したとみられる。
任期を約1年半残しての突然の辞職で、府教委はトップの2人が相次いで辞職する異常事態となり、教育行政が混乱する懸念がある。
陰山委員長によると、松井知事から13日、「教育行政を引き続き引っ張ってほしい」と要請されたが、「課題が多く私の手に負えない」と断ったところ、辞職を促されたという。
陰山委員長が辞職すれば、法改正で4月から定数5人(欠員1)の府教育委員は3人となる。教育委員会議を開くことはできるが、教育委員を4人以上と定めた地方教育行政法に抵触する違法状態となる。府教委幹部は「17日に閉会する今回の府議会で委員補充はできない」と話している。
陰山委員長は立命館大教授で元小学校教諭。「百ます計算」など、反復学習による学力向上策「陰山メソッド」を確立して脚光を浴びた。橋下市長が知事時代の2008年10月、府の教育委員に起用され、松井知事の下で12年に教育委員長に就任した。
しかし大阪維新の会が11年に提案した教育基本条例案などで橋下市長らの教育行政方針に反対し、この日の会見でも「教育基本条例の時から、いつ身を引くのか(という考え)はあった」と明かした。最近では陰山委員長が主導した第三者委員会による中原氏のパワハラ問題調査を巡り、橋下市長から批判を受け、「正直つらかった」と打ち明けた。【大久保昂】