大阪府の中原徹教育長（４４）は１１日、府教委職員らにパワーハラスメント（パワハラ）をしたと認定された問題を受け、辞職すると表明した。本人や、起用した松井一郎知事は続投方針を示していたが、府議会などから辞職を求める声が上がっていた。松井知事も中原教育長の申し出を了承しており、１２日にも手続きを経て、辞職する。当面は橋本正司教育次長が職務代理者を務める。
　
　　中原教育長はこの日、教育委員の辞職を府教委に申し出、臨時の教育委員会議で同意された。これに伴い、教育長の辞職も認められた。
　
　　中原教育長はこの後の記者会見で辞職について、「（パワハラ問題が）契機になったのは事実。教育現場に悪影響があり大いに責任を感じている。支えてくださった皆様におわび申し上げたい」と謝罪。この日の辞職表明について「議会で（新年度）予算の説明責任を果たさないといけないという中で、今日が（自分の答弁の）最終日だった」と説明した。ただし、自身のパワハラを認定した府教委の第三者委員会の報告書には「真実が反映されていない」と不満を漏らした。
　
　　中原教育長は弁護士で、橋下徹・大阪市長と大学時代の友人。橋下市長が知事時代の２０１０年４月、民間人校長として府立高校に着任し、１３年４月、大阪府では初の民間出身の教育長に就任した。【大久保昂】