長野県諏訪市湖南の特別養護老人ホーム「すばらしき仲間たち」で昨年、４４歳の男性介護福祉士が、女性入所者７人に対し、殴る、蹴るなどの虐待行為をしたり、暴言を浴びせたりしていたことが、分かった。

　　施設側は昨年１２月、高齢者虐待防止法に基づいて市に報告し、男性職員を解雇した。

　　施設によると、行為を目撃した別の職員からの報告で昨年１１月に発覚。男性職員は昨春から入所者の部屋やトイレ、廊下などで、６人の認知症入所者に対し、頭部や腹部を殴ったり蹴ったり、腕を引っ張って引きずり回すなどした。精神疾患の入所者には「死ね、ばばあ」などと暴言を吐いた。

　　被害にあった入所者がけがをしたり、病院に行くことはなかった。男性職員は事実を認め、施設が１２月５日付で職員を解雇した。

　　施設によると、男性職員は２０１３年５月から正規職員として勤務していた。勤務態度に問題はなかったという。施設は入所者の家族に謝罪し、報告を受けた市は諏訪署に通報した。被害にあった入所者は今も入所しているという。