政治そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
東京大や海洋研究開発機構などの国際研究チームは、米欧共同の土星探査機「カッシーニ」による観測データから、衛星「エンケラドス」の海で、熱せられた海水が岩石と反応する「熱水活動」の証拠を発見した。地球の深海底にもある熱水活動は生命誕生の場と言われており、研究チームは「地球外生命の発見に向けた前進だ」としている。論文は12日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。
エンケラドスは表面を氷で覆われた直径約500キロの衛星。カッシーニの観測で南半球の地下に海が存在し、氷の粒や塩分を含む水蒸気が地表の割れ目から噴出しているのが確認されている。
カッシーニが検出した微粒子の中に、岩石と熱水が反応してできる鉱物(シリカ)の微粒子「ナノシリカ」が確認され、東大大学院の関根康人准教授らは、地上実験でナノシリカが生成される条件を調べた。
カッシーニが採取したエンケラドスの海水成分を参考に、温度や圧力を変えるなどして反応を調べたところ、ナノシリカができるためには90度以上の熱水環境が必要で、現在も活動が続いている可能性が高いことが分かった。
カッシーニは有機物の存在も確認しており、関根准教授は「この環境にもし生命がいれば、生存を続けることは可能だ。生命が見つからなくても、サンプルを持ち帰って調べることができれば、地球の生命誕生前夜と似た環境を知ることができる」と話している。