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*16:35JST ダイナック Research Memo(1):2015年12月期は業績飛躍に向けた基礎固めの年に
ダイナック<2675>はサントリーグループの中の外食事業関連の中核子会社である。「食の楽しさをダイナミックにクリエイトする」という企業理念の下、新和食の「響」「燦」、鳥料理の「鳥どり」、英国風パブ「ザ・ローズ&クラウン」、海鮮居酒屋「魚盛」などを展開するほか、ゴルフ場や文化施設、リゾート施設などのレストラン受託運営を手掛けている。
外食産業の業績は、短期的には天候や経済動向の影響を受けやすいことは否定できない。しかし同社は、骨太の収益構造を構築するため、中期経営方針における重点施策として以下の4つのポイントに注力している。すなわち、(1)受託ビジネスの拡大、(2)高付加価値業態の強化、(3)基盤となる機能・サービスの革新、そして(4)強みの源泉のブラッシュアップ、の4点だ。2015年12月期は現行の3ヶ年中期経営計画の最終年に当たるため、以上の4点の重点施策を着実に遂行し、2016年12月期からの次期中期経営計画における一層の業績飛躍に向けた基礎固めの年としたい考えだ。
2014年12月期決算は、天候不順や円安による食材費や光熱費の高騰などの影響で苦戦したものの、3期連続の増収増益を達成した。2015年12月期は、天候が通年どおりであれば、増収増益のベースができることになる。マイナス要素としては食材費や労務費の上昇が懸念されるが、同社は社内努力でマイナス要素を吸収できると自信を見せている。最も重要なトップライングロースは、同社の新規出店・業態転換戦略によるところが大きいが、同社は全体で18店の新規出店、3店の業態転換、5店の閉店をそれぞれ計画している。出店数はさらに増加する可能性があるため収益の上積みも期待できる。
株主還元について同社では、配当による還元を基本方針として年間10円の配当を行っている(2014年12月期実績、2015年12月期予想、ともに)。これに加え同社では、株主優待制度も実施しており、所有株式数に応じて食事券またはお米(コシヒカリ)を株主に贈呈している。
■Check Point
・高付加価値業態の強化・シフト加速のもと新規店舗を出店
・2014年12月期は天候不順、食材原価上昇が影響も増収増益に
・2015年12月期は引き続き積極出店・業態転換を計画
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
《FA》