面接時によく問われる「他にどのような会社を受けていますか？」という質問。新卒採用でも、中途採用の場合でも、聞かれがちである。

　単純に、他社の選考の進捗状況を確認されているという点もあるが、実は他にも重要なチェックポイントがあるのだ。

　そこで今回は、かつて企業で採用担当をしていた筆者が、企業側がこの質問で何を知ろうとしているのか、どのように答えるべきなのか、ご紹介していこう。

　■志望動機や熱意が嘘でないかどうかを見られている

　「○○業界で仕事をするのが夢だったんです！」みたいなことを言いながら、実際受けている他の企業はそれと全く関係ない業界だったりすると、その人の本気度を疑ってしまう。

　中途採用の場合は、同様の業界で求人が少ない場合もあるが、“なぜ、その会社を受けているのか”という点で、明確な答えがなく、いきあたりばったりで受けていることがバレると、今までの話が一気に嘘くさくなってしまうので注意しよう。

　■話に一貫性があるのなら正直に答えてOK

　とはいえ、不景気な今、志望先を絞ってしまっていては自分の生活にも影響が出る。面接を受けている企業とは業界も職種も異なる企業を受けている場合もあるだろう。

　その場合は、なぜその会社を受けているのかを明確に説明できれば問題ない。質問された時に「なんとなく、求人があったので……」などと答えてしまってはNG。

　面接担当者は、あなたがどのような人なのかを知りたくて面接をしている。“なんとなく”で自分の会社を決めようとする人が、いい印象を持たれないのは言うまでもないだろう。

　これまでの自分の強みや弱みを把握し、これからやりたいこともはっきりしていて、それを実現できる会社が他にあったのなら、それを正直に答えて構わない。その回答から、むしろ話に一貫性がある人だと判断され、好印象につながることもある。

　■「他にどこも受けていない」と答えるのはNG

　他に求人が無いのでどこも受けていない場合や、現職で働きながら、たまたま1社だけ興味のある求人があった場合は除くが、通常、面接において、他の企業を受けていないと答えるのは良くないケースである。

　仕事を探すということは自分の人生を決める大事なイベントだ。1社だけ受けて他は考えていない場合、その大事なイベントをのんびりこなしているように見えてしまう。また、仕事に対して明確にやりたいことがあったり、チャレンジ精神のある人は行動量が多く、パワーがある。…