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Popular Science:一日中持ち運べるタイプの電子製品のほとんどにはリチウムイオン電池が使われています。この20~30年間、充電式電池は重要な役割を担ってきた関わらず、リチウムイオン電池の技術においては、大した改善がありません。しかし、スタンフォード大学の研究者たちの研究を見ると、蓄電技術が大幅に進歩する日も近いのかもしれません。彼らは、アルミニウムをベースとした新しい電池の技術を開発中なのです。
アルミニウムをベースとした電池の研究開発は、今に始まったことではありません。アルミニウムは、リチウム以上に多くの利点があります。折ったり、曲げたりしても電力の損傷がないくらい柔軟で、何時間もかかるような充電が瞬時に完了し、寿命も信じられないくらい長いのです。スタンフォード大学の化学の教授、Hongjie Dai氏は、アルミニウム素材の電池はドリルで穴を開けても使用できると言います。リチウムイオン電池を傷つけると、火花や発火の危険性がありますが、アルミニウム素材は揮発性にも優れているため、そうした反応がないのです。また、アルミニウムはリチウムに比べて、コストも安価です。
良い点ばかりですが、では、なぜアルミニウム電池は実用化されていないのでしょう? 現時点では、電気を作るのにアルミニウムと共に作用するもう1つの素材を探しているところなのです。スタンフォード大学の研究チームは、アルミニウムの陽極に対する陰極に、グラフェンを採用しました。充電回数も、リチウムイオン電池1,000回に対して、7,500回に増えるなど、性能の良さは立証されましたが、アルミニウムイオンの欠点が全てなくなった訳ではありません。アルミニウムイオン電池から得られる電圧は、リチウムイオン電池のわずか半分ほどです。そして、総合的なエネルギー密度(サイズに相対して電池に貯めることのできる電気の量)は、車に装備された大きな鉛蓄電池に近いとウェブメディアArs Technicaは指摘しています。
アルミニウムイオン電池はまだ商用化される段階ではありませんが、電子メーカー、電気自動車メーカーや電力会社がこの技術の進歩に注目しているのは確かです。
一方で、研究者たちはカーボンナノチューブのような素材を採用するなど、リチウムイオン電池の性能の向上に力を入れていますが、成果はあまり出ていません。また、硫黄素材や金属空気電池といった他の新しい技術に関しても、同様にそれぞれデメリットがあります。…