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中国国有の化学企業である中国化工集団(ケムチャイナ)が、総売上高世界第5位で134年の歴史を持つイタリアのタイヤメーカー、ピレリを71億ユーロ(約9,300億円)で買収することで合意した。まずは、ケムチャイナの完全子会社でタイヤ製造を手掛ける中国化工橡膠が、投資会社カム・フィナンツィアリア(カムフィン)が保有するピレリ株の26.2パーセントを19億ドル(約2,300億円)で取得。その後、ケムチャイナは残りの発行済みピレリ株を保有する株主に対し、1株15ユーロ(約1,965円)で公開買い付けを進める予定だ。この買値は、買収が発表された20日のピレリ株の終値15.26ユーロ(約1,999円)を少し下回る。
ピレリの筆頭株主であるカムフィンは、”ピレリの会長兼最高経営責任者のマルコ・トロンケッティ・プロヴェーラ氏が間接的に支配する”投資会社であり、その他の投資家には、イタリアの銀行ウニクレーディトとインテサ・サンパオロ、そしてロシア国営石油会社ロスネフチが含まれている。
ケムチャイナは株式取得後、ピレリを私企業化し4年後に再上場させる可能性もある。経営権はケムチャイナが掌握するが、ピレリの本社拠点や研究開発拠点はイタリアに留まるようだ。このM&Aにより、ケムチャイナはピレリの高性能タイヤの製造技術を獲得し、一方のピレリは時価総額2.5倍のミシュランや6倍のコンチネンタルとの競争が激しくなる中で財源を確保し、中国市場での販売網の拡充を進めることができる。ピレリの産業タイヤ事業は、ケムチャイナが出資するタイヤブランド「風神輪胎(アイオロス)」に統合される。
そしてこのM&Aの結果として気になるのが、今後ピレリがフォーミュラ・ワン(F1)にどう関わってくるのかということだ。同社の現在のF1契約は2016年末で終わるため、2017年以降のタイヤサプライヤーを決定する入札が今年行われる。ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリー氏は、F1の規定が今後どのように変わるか、分かるまでは入札の実施を確約できないと話している。今となっては、まず自分たちの今後を見極めることが先決のようだ。
By Jonathon Ramsey
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
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【レポート】中国の化学メーカーが9,300億円でピレリを買収へ
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