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◇ユネスコ登録目指す
越前和紙の手すき事業者らが12日、技術を継承するために保存会を設立することで合意した。国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産になった「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」への追加登録を目指す。27日に設立総会を開く。
昨年11月までに無形文化遺産に登録された和紙は、石州半紙(せきしゅうばんし)(島根県浜田市)、本美濃紙(ほんみのし)(岐阜県美濃市)、細川紙(埼玉県小川町、東秩父村)の三つ。越前和紙は重要無形文化財の技術を個人で保持する「人間国宝」はいるが、技術を保持する団体がなく、文化庁や県と協議しながら保存会の設立準備をしてきた。
この日、越前市内で開いた会合で、県和紙工業協同組合の石川浩理事長は「末永く伝承し、技術の向上と保存を図りたい」と述べた。今後、オランダの画家・レンブラントが版画作品に使った可能性の高い、雁皮(がんぴ)を原料とした最高級和紙「鳥の子」の技術継承の活動を進める。