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【北京・隅俊之】中国国営新華社通信などによると、ミャンマーとの国境地帯にある中国・雲南省臨滄(りんそう)市耿馬(こうば)タイ族ワ族自治県の農村に13日午後、ミャンマー軍機の爆弾が着弾し、サトウキビ畑で農作業をしていた住民4人が死亡、9人が負傷した。中国国境に近いミャンマー北東部シャン州コーカン地区ではミャンマー国軍と少数民族コーカン族の武装勢力との戦闘が続いている。激化する武力衝突が中国にも飛び火した形で、国境地帯の緊張が高まっている。
中国外務省の劉振民(りゅう・しんみん)次官は13日夜、駐中国ミャンマー大使を呼び出し、「国境地帯で戦闘が続き、爆弾が中国領内に落ちて罪のない市民が死傷した」と厳重な申し入れをした。中国空軍の申進科報道官は14日、「多数の戦闘機が編隊を組んで国境近くを飛行するミャンマー軍機を監視し、(領空外へ)遠ざけた」と述べ、監視態勢を強化していることを明らかにした。
国際情報紙、環球時報(電子版)によると、ミャンマー軍機は13日夕までに中国領内に4回侵入し、爆弾3発がサトウキビ畑に落ちたという。中国外務省によると、8日にも中国領内に爆弾が落ち、家屋に被害が出た。
コーカン地区では、2月上旬から同地区の奪還を目指すコーカン族武装勢力とミャンマー国軍が激しく交戦。ミャンマー政府は同地区に非常事態を宣言し、武装勢力への空爆を行っている。多数の難民が発生し、中国側によると、6万人以上が中国に逃れている。
コーカン族は中国系の少数民族で、中国の住民の間にはコーカン族に同情的な意見もある。ミャンマー政府は、中国人がコーカン族武装勢力に加わっていると指摘。ただ、中国側は否定している。中国政府としては、中国側に被害が出たことに強い態度を示しつつ、ミャンマー政府との関係悪化は防ぎたい考えとみられる。劉次官は4日、ミャンマー側の当局者と会談し、「中国は一貫してミャンマーの主権と領土保全を尊重する」と述べ、双方に自制を求めていた。