政治そのほか速
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[ワシントン 11日 ロイター] – 米政府は、ベトナムに、旧米軍基地をロシアに使用させないよう申し入れた。ロシアは、核弾頭を搭載できる爆撃機の給油のためにカムラン湾の旧米軍基地を利用しているもよう。米国の申し入れは、回復基調の米ベトナム関係に影を落とす可能性がある。
米国の同盟国である日本、東南アジア諸国は、東・南シナ海の領有権問題で中国と対立している。米政府当局者からは、この地域をロシアの爆撃機が飛行する頻度が高まったとの指摘が出ていたが、今回、ベトナム戦争中に米軍の拠点だったカムラン湾がロシア軍の拠点になっていることを米政府当局者が初めて確認した。
米太平洋陸軍のブルックス司令官はロイターに対し、米空軍基地があるグアムにもロシア軍機が「挑発的」飛行を行っていると語った。
司令官によると、グアムを周回飛行したロシア機は、カムラン湾から飛来した給油機から給油を受けている。
カムラン湾は現在、中国の海洋進出に対抗するため、ベトナムがロシアから購入した潜水艦3隻が母港としている。
ベトナムがカムラン湾をロシアに使用させているのは、中国、ロシア対米国、その同盟国という地政学的対立構造のなかで、同国が微妙な立場にあることを示す。
ブルックス司令官はロシア機の飛行について、冷戦時代にベトナムの後ろ盾的存在だったロシア(当時はソ連)が「われわれの利益、その他の利益を損ねる」行為に当たると指摘した。
ロシア機の動きについて、米国務省の当局者は匿名を条件に、米政府はベトナム政府が他国と合意を結ぶ権利を尊重するとしたうえで、「ベトナム側に、ロシアがカムラン湾へのアクセスを利用して周辺地域の緊張を高めかねない行動を取らないよう要請した」と述べた。 続く…
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