中国メディア・人民網の中国版ツイッター・微博（ウェイボー）アカウントは１日、春節（旧正月）期間に日本を訪れた中国人観光客がこぞって買って帰った日本メーカーの温水洗浄便座について、一部製品が中国製であることを中国人観光客が発見したとする中国メディアの浙江在線の報道を伝えた。
　
　　ツイートでは、浙江省杭州市に住む王さんが先日日本旅行に行ったさい、大阪の家電製品店舗内で「便座の梱包段ボールに”メイド・イン・チャイナ”と書かれ、生産地が杭州市になっていたことを発見した」と紹介。この件について、中国のネット上では（中国で生産されたものが日本で販売され、中国人観光客が買って帰ってくることから）「これは便座の日本旅行じゃないか」という「ツッコミ」が見られたとした。
　
　　このツイートを見たほかの微博ユーザーからは「この製品は日本国内では使用できません、って書いてあるから、明らかに国外観光客向けに用意したものだな」、「大事なことは、日本の品質基準をクリアした便座は中国では買えないということ」、「中国でもいいものは作れるが、国内向けには販売されない」、「杭州で生産しているから何だ？　特許や開発技術は中国にあるとでもいうのか？」、「中国人は頭が悪いって日本人が笑ってるぞ」などといったコメントが見られた。
　
　　また、複数のユーザーが米アップル社のスマートフォン・ｉＰｈｏｎｅが中国の工場で生産されていることを指摘。国外ブランド品が中国で作られていても別におかしい事ではないとの見方が多数を占めた。さらに、ｉＰｈｏｎｅが中国国内でも手に入ることと比較し「同じものを国内で買おうとしたときに、値段が高すぎることが問題」とする意見も少なからずあった。
　
　　浙江在線の記事は、日本をはじめとする中国人観光客の「爆買い」の裏で、中国国内の消費が伸び悩んでいるという「ねじれ」が発生していると指摘。「巨大な消費の潜在力をどうやって国内に留まらせるかという点での警告だ」と締めくくっている。多くの中国の消費者が「安くて良い品物は外国に行かないと買えない」と考えている状況をどうやって変えていくか。一番シンプルな答えは、「安くて良い品物を国内でも買えるようにすること」のはずだが……。（編集担当：近間由保）（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）
　
　
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