行方がわからなくなっていた老婦人が遺体となって見つかったのは、女子大学生が住むマンションだった。
1月27日、名古屋市昭和区山花町の1DKの部屋の浴室の床で、頭から血を流し首にマフラーを巻かれた状態で発見されたのは、同市千種区春里町に住む森外茂子(ともこ)さん(77)。森さんは昨年12月7日から行方不明となり、夫から捜索願が出されていた。
「その足取りを調べた結果、このマンションの住人の女子大生と部屋に入っていたことが判明。愛知県警は27日早朝に女子大生に任意同行を求め、事情を聞き強制捜査で遺体を発見、殺人容疑での逮捕となったのです」(捜査関係者)
逮捕されたのは、名古屋大学理学部一年生のM容疑者(19)。
「森さんは12月7日、部屋に入った直後に襲われたものとみられている。M容疑者の自供によれば、予め所持していた斧の柄で数回殴った後、首を絞めたとのことで、1カ月以上放置されていたため冬とはいえ傷んでいました。女子大生は26日に実家の仙台市から戻り、遺体と一晩過ごしていたのです。押収した携帯電話からは遺体の画像も見つかっています」(同)
M容疑者は昨年春、名古屋大学に現役で合格し、リーダー部(応援団)に所属していた。サークル紹介のウェブサイトに掲載されたプロフィールには、次のように記されている。
《生年月日/1995年10月5日、血液型/A型、趣味/薬品コレクション、特技/しりとり、今後の目標/警察にお世話にならないよう頑張ります、ひとこと/私は清楚です》
添えられた写真では両手に緑色のメガフォンを持ち、一見、殺人を犯すイメージとは程遠い雰囲気だ。
理学部の同級生の男子学生がM容疑者についてこう語る。
「男言葉で話すことが多く、薬品に詳しい人でした。いつもジャージー姿でぼさぼさ髪の頭をしていましたね。ただ、国立大学の理系の女子にはああいう風貌の人は多いですから、特別変わっていたというわけではありません」
仙台市で生まれ育ったM容疑者は、教育熱心な家庭で育ったという。
「父親も祖父も学者で、両親と彼女、それに妹の4人家族で暮らしていました。中学は、わざわざ学区外の成績優秀な学校へ入学し、進学率の高いカトリック系の高校へ進学したのです」(近隣住民)