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名著『なぜ選ぶたびに後悔するのか』やTEDトークで有名なバリー・シュワルツ博士が、ウェブサイト『reddit』に降臨して、一般人からの質問に答えまくっておりました。
シュワルツ博士は、「選択肢が多いと逆に人は不幸になる!」と喝破して心理学に大きな影響をあたえた人で、さすがに面白い内容になっております。個人的にためになったポイントを抜き出します。
Q: 最善の選択をしつつ自分の満足度も高められる、理想的な選択肢の数はありますか?
A: いくつかの研究では、6~10個がスイートスポットだと言われています。しかし、この数字がすべての領域に当てはまるとは思いません。選択肢が多すぎて何も選べなくなったら、あなたはどうします?たとえばスマホの機種選びとか:専門家にまかせるか、友人にたずねます。
Q: 選択肢が多いときにもっとも大事すべきポイントは?
A:「それで十分だ」 と思ったことは、たいていは本当に十分です。幸福の秘訣は期待値を下げることです。自分にとって意味と価値を持つ仕事は、お金や物をかせぐための仕事よりも重要です。
Q: 普通の人が最高の選択をする方法は?
A: 第一に、「最高」の選択肢を探すのを止めてください。そのかわりに「十分」な選択肢を探すのです。次に、同じような選択肢に悩んだ経験を持つ人を探して、アドバイスを求めてください。
Q: 選択肢が多すぎるときにできることはありますか? 自分の場合は、そんなときには決断をあせってしまうか、先延ばしにしてしまうのですが。
A: 意図的に選択肢の数を減らしてみてください。そのうえで、最高の何かを決めるのではなく、十分に間に合うものを選ぶのです。
Q: 選択肢がランクづけされているのは良いことですか? たとえば松竹梅のように。
A: 良いことでしょう。そちらのほうが、多くの人に賢明な決断をうながすはずです。
Q:「直感に従え!」といったアドバイスについて調べたことは?
A: さまざまな選択肢があるときには、直感に従ったほうが良いことを示す研究はあります。しかし、これはあくまで選択肢に関するデータがそろっていて、しばらく自分のなかで情報をあたためたときにだけ有効です。
Q: 選択肢を減らす手段としての「宗教」の役割についてどう考えますか?戒律に従って選択肢を減らすのは良いことでしょうか?
A: 暮らしに役立ってきたルールの大半は、宗教上の理屈とは関係なく、選択の問題に対処する仕組みとして使われてきたのでしょう。信心深い人は、概して無宗教の人より幸福度が高い傾向があります。これは、宗教が選択の問題を解決してくれるだけでなく、社会的なつながりや意味をもたらしてくれるからです。 とはいえ、幸せになるために入信するのは、動機が間違っているでしょう。わたしも無信心です。
Q: 正直なところ、ドナルド・トランプやJayZが、選択肢が多すぎて不幸になっているとは思えません。もちろん、彼らのような裕福さを手に入れるのはまず不可能ですが、金持ちになりたい欲望が多くの人のモチベーションになっていると思います。
A: 物質的な裕福さが増えても、幸福の増加度には限界があります。これは多くのデータが示していること。もちろん、飲まず食わずの暮らしをしている場合は、お金や物の増加は大きな幸せをもたらします。ところが、裕福さがあるレベルを過ぎてしまうと、必要最低限の生活よりも少し上の幸福しか得られないのです。もっとも、極端な大金持ちは、選択肢の問題を減らすためのアシスタントを雇えるはず。また、選択ミスをしても、彼らにとっては大した問題ではありません。マセラッティが気に入らなければ、かわりにフェラーリを買えばいいのですから。幸福の理論を組み立てるにあたって、ドナルド・トランプやJayZをモデルにするのは間違いだと思いますよ。
・意識して選択肢を減らすのは心がけていきたい
というわけで、シュワルツ博士が10数年にわたって主張してきた内容がコンパクトにまとまっております。現代で「これで十分だ!」と思うのは難易度が高いですが、意識して選択肢を減らすのは心がけていきたいところ。
執筆: Yu Suzuki( http://j.mp/1ve5qap ) http://yuchrszk.blogspot.jp
もっと詳しく読む: バズプラスニュース Buzz+( http://j.mp/1DZLMUK ) http://buzz-plus.com/article/2015/04/20/sentakushi/
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