政治そのほか速
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◇第87回センバツ高校野球(27日、2回戦)
○敦賀気比(福井)2−1仙台育英(宮城)●
◇仙台育英・3年 佐藤世那投手
打者の手元ですっと落ちるフォーク2球で追い込んだ後だった。「外しに行った」という直球を、いとも簡単に捉えられた。右前に抜けるライナーを目で追うしかなかった。
ともに無得点で迎えた五回2死二、三塁。打席の林中がフォークに全く合っていなかったことを考えれば、3球勝負の選択肢もあった。ただそれ以上に、バッテリーとしてこれまでこの方法で勝ってきた、という自負があった。「1球外してからでも勝負できる」と。しかし、外すはずの1球が甘くなり、神宮の頂点へ導いた“勝利のセオリー”は一瞬のうちに砕かれた。
右ひじに違和感を覚え、今月上旬に1カ月半ぶりに投球練習を再開したばかり。それでも、1回戦で神村学園を完封。堂々の復活を遂げた。151球を投げた疲労を感じさせないほど、この日は序盤からフォークがさえ、「気持ちよく投げられていた」。
それだけに、「なんであんな中途半端に投げたんだろう」。悔やんでも悔やみきれなかった。「こんな所で負けて悔しいし恥ずかしい」。優勝候補と目されていた神宮大会覇者の早すぎる敗退。エースは責任を一身に背負い込んだ。【丹下友紀子】