政治そのほか速
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◇第87回選抜高校野球 準決勝
○敦賀気比(福井)11-0大阪桐蔭(大阪)●
【こんなにたくさん…】2打席連続満塁本塁打の松本がこの日マークした記録
迷いのない2度のスイングが、記録ずくめの2本のアーチを生み、同時にチームの歴史をも塗り替えた。「野球人生初」という満塁本塁打を、2打席連続で放った敦賀気比の松本。左腕対策で抜てきされた背番号「17」が、昨夏の甲子園準決勝で打ち負かされた大阪桐蔭に借りを返した。
出はなをくじく1本目は一回2死満塁。カウント2-2から左腕・田中の真ん中のフォークを振り抜き、左中間席へ運んだ。直前の球が高めの釣り球だったため「最後は落ちる球」と読んでいた。このため、追い込まれても力強くバットを振り抜いた。
いきなり4点のビッグイニング。だが、敦賀気比の打者は満足するどころか、危機感を抱いていた。苦い記憶を思い出したからだ。
昨夏の準決勝。敦賀気比は一回に5点を先取したが、直後に3点を返され、結局は9-15で敗れた。「(追い上げてくる)怖さがあった」と松本。まだ得点が足りなかった。
2本目は二回2死満塁。内角内寄りの直球を左翼ポール際に運んだ。膝元に食い込む直球対策で、ホームベースからいつもより半歩離れた結果、うまくさばけた。この一撃が、夏の王者の反撃する気力を奪い去った。
春1回、夏2回、はね返された4強の壁を破り、昨夏の憂いもぬぐい去った。迎える初の決勝。「(優勝を)意識せずにやりたい」と松本は淡々と話す。気負いのないプレーを貫いた先に、春夏通じて初めて北陸の地に優勝旗が届く瞬間が待っているのかもしれない。【安田光高】