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<選抜高校野球>まさかの二人が本塁打 常総学院

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<選抜高校野球>まさかの二人が本塁打 常総学院

 <選抜高校野球>まさかの二人が本塁打 常総学院

 ○常総学院(茨城)14−1米子北(鳥取)●(21日)
 
  打球は一直線に右翼席へ届いた。常総学院の二回、先頭打者の5番・荒原は内角低めの甘い球をフルスイングし、先制本塁打。「これが手応えか」。荒原にとって公式戦第1号の実感はなかったが、今大会第1号である。
 
  3番・和田も続いた。六回の先頭で打席に立ち、甘いスライダーを左中間席へ。「僕も公式戦初本塁打です」と喜びを隠さない。
 
  「まさかあの二人が打つとは……」。この2発に驚いたのが、佐々木監督だ。昨秋の公式戦では、和田が24打数で長打は三塁打1本、荒原は26打数で長打ゼロ。「線が細く、打球が飛ばなかった」とそろって言う。
 
  2人はコンビで高め合った。体を大きくするために、秋の大会終了後、自主練習でウエートトレーニングや1日1000本の素振り、走り込みなどに取り組んだ。ごはんも丼で2杯、3杯とかき込んだ。荒原は8キロ増の81キロ、和田は3キロ増の78キロに。荒原は「下半身が安定し、打撃フォームの軸がぶれなくなった。飛距離も段違いになった」と振り返る。
 
  2人の地道な鍛錬が仲間に広がり、「打撃のチーム」(佐々木監督)へと変わった常総学院。この日の16安打9打点は、冬に一皮むけた証しだ。
 
  「圧勝は初めて。今、チームに根拠のある自信が充ちている」。和田の言葉が、常総学院の充実ぶりを物語る。【倉岡一樹】

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