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(セ・リーグ、DeNA7-4阪神、5回戦、DeNA4勝1敗、22日、横浜)どないなってんねん!? 阪神は先発したランディ・メッセンジャー投手(33)が打席で無気力三振とサイン無視を繰り返した挙げ句、六回集中打を浴びて逆転負け。試合後、南信男球団社長(60)が「(事情を)聴かないとアカンな」とフロントとして事態収拾に乗り出す考えを明かした。7カード連続勝ち越しなしで5位転落。なんとかしてくれ!!
【フォト】四回、バントの構えを見せたメッセだが…突如バスターに切り替え空振り
とても勝つ気があるとは思えない。雨の横浜で目を疑うようなシーンが起こった。ゴメス、福留の連続タイムリー二塁打で三回に逆転し、さらに追加点がほしかった四回だ。一死から8番藤井が左前打。確実に得点圏に走者を進めたい場面だったが、メッセンジャーにその気はなかった。
モスコーソの初球。バントの構えをつくったが突然、バスターに切り替え、空振り。観客席からオオッというどよめきが起きたが、首脳陣は目をパチクリ。平田ヘッドコーチはベンチからもう一度三塁ベースコーチャーの高代作戦兼守備走塁コーチにサインを送った。すると、メッセンジャーは2球目、バントの構えもみせず、あっさり見送り、2ストライク。和田監督はさらに表情を強ばらせた。最後はバントの構えはみせたが、ストライク球にバットを引き、3球三振。首脳陣と視線を合わせずベンチに引き揚げた。
当然指示は犠打だった。高代コーチは試合後「あのケースはバント」と認めた。打撃が得意なメッセンジャーはそれを無視したわけだ。和田監督は「俺がそれを説明するのか。1球1球説明はできない。結局、初回の失点でイライラしているんだろうな。(バスターは)三塁手の動きがみえたんだろう。バルディリスが相当前に来ていたから」と不機嫌そうに話した。明らかな異変にネット裏から戦況を見つめていた南球団社長は「(事情を)聴かないとアカンな」と話し、フロントが乗り出す構えを示した。
メッセンジャーは2点を追う三回先頭の打席でも見逃し三振に倒れた。まだ序盤、追いかける展開で1球もスイングする気配がなかった。投手も9人目の野手であることは言うまでもない。試合前から急に雨が降りだす悪天候。赤土のマウンドはぬかるんで何度もスパイクの泥を落とし、明らかにイライラしていた。とはいえ、投手が攻撃を放棄したり、首脳陣のサインを無視していては、チームの体をなさない。 今季初の中4日ながら、6連続三振を奪うなど、投げる方では快調だったが、六回、先頭打者に安打を許すと崩れ、ロペスに三塁線を破られる2点逆転二塁打を浴びた。四球をはさみ、荒波に右翼席へ3ランをたたき込まれた。外国人としては新記録となる通算12度目の2桁三振を記録したが、左翼席からはメガホンが投げ込まれた。
3連敗のメッセンジャーは降板後、ベンチで笑みすら浮かべ、敗戦が決まると、DeNAの応援歌「熱き星たちよ」をピーピーと口笛で奏でながらバスに向かった。三回の見送り三振について「ボール球がくるだろうと思っていた。別に…」と話し、四回のバントの指示について質問が及ぶ前に取材が終わった。
所用のため東上していた坂井オーナーも観戦した一戦で開幕投手が制御不能に陥り、5位転落。これで勝てるはずがない。