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FC東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)が、イングランド・プレミアリーグの強豪チェルシーから正式オファーを受けたことが8日、明らかになった。チェルシーは武藤の将来性を含めた実力を高く評価。今夏の獲得に向け、FC東京に条件面を含めた獲得オファーを出した。関係者によれば、移籍金の提示額はJリーグから海外に渡った日本人選手では過去最高額とみられ、昨季ブレークした武藤の欧州挑戦がいよいよ現実味を帯びてきた。
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武藤獲得へ真っ先に動いたのはプレミアリーグで首位を走る世界屈指の強豪チェルシーだった。FC東京の大金直樹社長(48)が正式オファーの存在を明かし、武藤も「自分自身はまだ何も決めていない」と強調した上で「素晴らしいチームからオファーを頂いたことは光栄に思います」と話した。
FC東京の関係者によれば、オファーが届いたのは3月上旬。チェルシー関係者が初来日した昨年5月から視察を重ね、昨夏のW杯ブラジル大会後に一気にブレークした武藤に目を留めたという。攻守の切り替えの早さやハードワーク、オフ・ザ・ボールでもプレーに関与できる点などを特に評価しているようで、評価を聞かされている武藤も「自分も22歳でさらに成長できると言ってもらいました」と明かした。
チェルシーは条件面も提示済み。移籍金の提示額はJリーグから海外に移籍した日本人の過去最高を上回る金額という。これまでは01~02年シーズンに浦和からフェイエノールトに移籍した小野伸二(現J2札幌)の推定375万ドル(当時約4億7250万円)と言われておりFC東京は推定で400万ポンド(約7億1000万円)の移籍金を提示されたとみられる。
プレミアリーグへの移籍には英国の労働許可証を取得する必要がある。過去2年間のA代表公式戦で75%以上の出場などが求められ、武藤は31・4%にとどまる。一方で特例が認められるケースもあり、関係者は「ビザの問題はないからオファーも出していると思う」と強調。アギーレジャパン以降では12試合のうち11試合(91・7%)に出場するなど実績があり、労働許可取得に障害はないという見方を示した。
「今はFC東京でファーストステージ優勝に貢献したい。まずはJリーグで優勝することに集中したい」と話した武藤。今季から復活した2ステージ制でチームを前半戦の頂点に導き、サッカー人生を左右する重大な決断を下す。