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打者は片足をボックスに残さないといけない、イチローは「それなりに神経を使う」
3月から各地で始まった大リーグのオープン戦では、電光掲示板付近に2:25と表示されたデジタル時計が設置されている。今季から時短ルールが導入されるため、オープン戦から試行されることになった。攻守交代は基本的に2分25秒以内(全米テレビ中継は2分45秒以内)となり、アウトをとってからカウントダウン開始。昨季の1試合平均時間が最長の3時間を超えたことから短縮に乗り出したわけだが、現場では賛否両論があるようだ。
中でも適応に時間がかかりそうなのが、「打者が打席を外す際に片足をボックスに残さないといけない」という項目。打者は基本的に「受け身」であり、好機で打席が回ってきたときや投手のテンポがあまりにも速いときに、打席から出て一呼吸おくのはよく見られる光景だ。
マーリンズのレドモンド監督が「新たなルールが導入されてアジャストが必要なのは打者の方だろう」と言うように、打者不利の感は否めない。オープン戦ではフィリーズのライアン・ハワードや、マーリンズのイチローら打席の外に出るのがルーチンになっている選手が慌てて打席に戻る場面もみられた。イチローも「意識しないとできない、ということはそれなりに神経を使う」と話しており、適応が難しいと感じているようだ。
オルティスは早くもルール無視を高らかに宣言!?
一方で賛成の意見もある。カージナルスのマシーニー監督は「今のところ新しい取り組みに反対する理由は見当たらない。ファンの声が反映されているように思う」。マーリンズのイェリッチも「僕は基本的に打席を外さないから気にならない。リズムはあまり変わらないかな」と言うように、気にしていない選手もいることにはいる。
一番の問題は試合終盤の大事な場面で新ルールが邪魔にならないか、という点だろう。トニー・クラーク選手会専務理事は「野球には時間を取る必要がある場合がある。選手には自分のリズムを保つように説明している。打席から遠ざかる時間を短縮するのが目的で片足を残しておけば、打席を外しても大丈夫だと理解している」と説明する。
実際、打席から完全に出たとしても審判から注意されたりすることは無いようだが、癖になっている選手も多いだけに定着するまで時間がかかりそうだ。レッドソックスの主砲オルティスは「打席を外す自分のスタイルを変えるつもりはない。…