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破天荒アイドルBiSのリーダーがバンドに転身 LUI FRONTiC赤羽JAPANとは

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破天荒アイドルBiSのリーダーがバンドに転身 LUI FRONTiC赤羽JAPANとは

破天荒アイドルBiSのリーダーがバンドに転身 LUI FRONTiC赤羽JAPANとは

 

 3人組バンド・LUI FRONTiC 赤羽JAPANが、シングル「リプミー」で3月25日にデビュー。同バンドは、全裸のミュージックビデオやライブでのスクール水着ダイブ、世界的デザイナー・コシノジュンコの加入など、“破天荒アイドル”として注目を集めた6人組アイドルグループ・BiSのリーダー・プールイがフロントマンを務める。BiS解散から現在の気持ち、バンドにかける想い、果たして何がやりたいのか? あらゆる疑問をぶつけてみた。

過激アイドルBiS、最初で最後のビキニ姿公開

◆BiS解散後、路頭に迷っていた時に事務所社長の提案で結成

――プールイさんは、以前はアイドルグループのBiSで活動されていて、今度はロックバンドと、音楽性がガラリと変わりましたよね。
【プールイ】 私、やる音楽に対しては、あまりこだわりがないんです。バンドは、高校生のころに友だちと組んでいたことがあって、またちゃんとやってみたい気持ちもどこかにあって。それで、話をいただいたとき、楽しそうだしやってみようって感じでした。

――メンバーはどのようにして集めたのですか?
【小原 just begun】 僕とテンペスト竹内は、the storefrontというバンドをやっていたんですが、ちょうど活動休止中になっていたところで、声をかけてもらって。
【プールイ】 私もBiSの解散が決まっていたので、お互い路頭に迷っていたところを、事務所の社長が見るに見かねて「おまえらでバンド組め!」と。だから、最初は見ず知らずのメンバーとバンドを組むことになって、初めましてって顔合わせしたとき、すでにバンド名も決まっていて、この曲をやってくださいって曲も決まっていて(笑)。
【小原 just begun】 僕らが口を挟む隙間は一切ありませんでした。
【プールイ】 もろビジネスバンドです(笑)。でも、他に道がなかったので、せっかく与えてもらった場所だからがんばろうって。

◆BiSの経験で行ける場所がわかったから、裸や血まみれにはもうならない!

――BiS時代は、アイドルらしからぬことをたくさんやっていて、ストレートな発言も話題になっていました。このバンドでも、そういう普通とは違うことをやっていきたいという気持ちがありますか?
【プールイ】 そういうのは、このバンドではもういいかなって。BiSの経験で、それで行ける場所は、限られていることが分かったので。確かに最速で行けるところまでは行けるけど、結果として目標だった武道館には行けなかった。だからこのバンドでは、そういうことに頼らないでやっていこうというのが、テーマのひとつにあります。裸になったり血まみれになったりということは、やろうと思っていません(笑)。

――BiSは武道館を目標に掲げていましたが、このバンドでは?
【小原 just begun】 武道館に立てるように頑張っていきます!
【プールイ】 2年くらい。だって私、もう24歳ですから。このバンドがダメで次のプロジェクトをするにしても、年齢的にキビシイです。一般的にはまだまだでも、この業界で24歳はもうギリギリですから、これが最後のチャンスという気持ちです。

――どうしてそこまで武道館にこだわるのですか?
【小原 just begun】 アーティストの憧れですよね。数々のロックバンドがライブを行った、ロックの聖地です。バンドマンである以上は、人生で一度は立ってみたいです。
【プールイ】 私は、リベンジの場所です。BiSのときは、冗談半分で「武道館でやろうぜ!」と言っていたんですが、会場を大きくするうちに、どんどん現実味を帯びていって。途中でBiSを脱退していったメンバーからも、みんな最後には「武道館に立ちたかった」とか「武道館で共演できるようにお互い頑張ろう」と声をかけられ、そのたびに私のなかで「絶対に立たなきゃ」という気持ちが、どんどん大きくなっていきました。

◆立ち上がる根性だけは、人一倍ある、ゾンビみたいなやつの集まり

――結局、LUI FRONTiC 赤羽JAPANって、バンドなんでしょうか?アイドルなんでしょうか?
【プールイ】 取材では、そればっかりと言っていいくらい聞かれます(笑)。
【小原 just begun】 でも、今はまだしゃあないと思います。僕ら自身も、まだしっかり固まっているわけではないので。
【プールイ】 言い続けていれば、いろんなものが後から自然とついて来るものだと思っています。普通は、結成してから活動していくなかでバンドになっていって、それでデビューすると思うんです。私たちは、いきなりデビューで、そこからバンドになっていくストーリーを見せていく……。そういう見せ方は、アイドルのやり方に近い気がしますね。BiSのときも、「こんなのアイドルじゃない」「ブスのくせに」とか最初はいろいろ言われたけど、4年かけて横浜アリーナに到達したときは、もう「アイドルじゃない」って言う人はいなかった。このバンドでも、そういう風になっていけたらと思います。

――ちなみに、タイトルの「リプミー」という言葉は、どういう意味ですか?
【プールイ】 「reply to me」の略で、歌詞では、自問自答する日々の中での、「それでもがんばろうぜ」って、自分に対しての返信の意味で使っています。これまで、失敗や負けばかりの人生だったので。BiSだって武道館を目指して立てなかったし、横浜アリーナでライブしたと言っても、コアなファンばかりで一般層にはまったくウケなかった。タイアップも取れなかったし、メンバーもどんどん辞めていったし(笑)。ただ、逆境を楽しむことを心がけて、何度負けても諦めずに進んできました。そのことを歌ったのが、「リプミー」です。

――このバンドでは、もう負けないぞと?
【プールイ】 負けてもいいんです。負けても、何回もまた立ち上がればいいだけ。だって、いかにも負けそうなメンバーばっかりだし。でも、立ち上がる根性だけは、人一倍あると思ってる。何度死んでもよみがえる、ゾンビみたいなやつの集まりです。たとえ悪あがきだと言われようとも、結局最後まで残るのは、悪あがきをしたやつなんです!

(文:榑林史章)

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