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西新宿在住のスーパーギタリスト〝マーティ・フリードマン〟が完全ドルヲタ宣言! 3月29日に平成14年度の卒業式を控えているさくら学院の平成12年度の卒業ソングを徹底解析してみましょう。#31_さくら学院『My Graduation Toss』(2012年)
さくら学院『My Graduation Toss』は、現在、BABYMETALで活躍する中元すず香(SU-METAL)がさくら学院を卒業するときに作られた曲ですね。
この曲も前回紹介したPASSPO☆『TRACKS』と同じ「激しい8ビート」+「ハードな音色のギター」+「ポップな歌メロ」というメロコア~パンク風のフォーマットを持っている。この連載のスタッフからは「マーティさんがギターで参加していてもおかしくない曲ですよ」なんて言われた(笑)。
いや、でもその指摘はけっこう当たっているかも。実はボク、ある男性アイドルのために曲を制作しているところなんだ。で、その曲というのがこの『My Graduation Toss』にソックリなんですよ!
先に提示した「激しい8ビート」+「ハードな音色のギター」+「ポップな歌メロ」もそのままだし、曲の骨格となるコード進行まで似てるから困ったものです……。
ボクはミュージシャンの立場から曲の構造を研究しているんだけど、実はJ-POPにはお約束のコード進行というのがあるんです。ちょっと専門的になるけど、『My Graduation Toss』のサビのコード進行はこういう感じです。
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D→A→C6→B7→G→B♭→D→
G→EonG#→A→G→A
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そして、このコード進行は歌謡曲~J-POPではよく使われるタイプのもの。プリンセス プリンセス『DIAMONDS』とかね。つまり、このコード進行を使うと自然にJ-POPっぽい曲が作れてしまうんです。これ、ここだけの秘密にしておいてください(笑)。
ちなみにこのコード進行、今のアメリカのヒットチャートの曲では使われなくなってきているものです。それが今も多用されているのは、おそらく日本だけの現象。ボクがJ-POPに魅かれる最大の理由は、アメリカにはなくなってしまったこういうメロディやコード進行が残っているからなんだよね。J-POPは、いわばガラパゴス的な進化を遂げていると言えるのかも。
(構成・文/尾谷幸憲)Marty Friedman
マーティ・フリードマン
ギタリスト、プロデューサー。全米で1000万枚以上のCDを売ったヘヴィメタルバンド「メガデス」に在籍。2004年から日本の音楽シーンでも活躍。ももいろクローバーZ『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』への全面参加。ニューアルバム『インフェルノ』(ユニバーサル)が発売中。
新番組『アイドルお宝くじ』にナレーション出演中
<O.A.情報>
テレビ朝日/毎週金曜日 26:50~
BS朝日/毎週土曜日 26:30~
CSテレ朝チャンネル1/11月7日スタート・毎週金曜日 24:00~
月刊エンタメにて誌面版「マーティ・フリードマンのヘドバン★鋼鉄推薦盤[メタルレコメンド]を連載中!
【公式HP】http://www.martyfan.com/